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近代日本メディア議員列伝・11巻
橋本登美三郎の協同
保守が夢みた情報社会
松尾 理也 著
内容紹介
矛盾を抱えたメディア政治家の絶頂と転落
橋本登美三郎(1901~1990)は早稲田大学雄弁会で闘将と称され、朝日新聞記者、潮来町長を経て、1949年に衆議院議員初当選。以後当選12回を数え、第一次池田内閣で建設相、佐藤内閣では官房長官、建設相、運輸相、自民党総務会長の要職を歴任。田中内閣で幹事長として権勢をほしいままにしたが、ロッキード事件で逮捕、有罪となると、政治家としての功績は忘れさられ、今や黒色高官のイメージしか残っていない。橋本の目指したものは何だったのか。起伏に富んだ生涯の随所に現れる、地方と都会、周縁と中心、保守とリベラル、策謀と規範、政局と政策、政治とメディアといった二面性を手掛かりに、橋本の演じたリベラルから保守への展開の内実を読み解く。もっと見る
目次
序章 「枯れすすき」に花は咲いたか
1 漂泊の詩人とロッキード高官―境界に生まれて
2 書かれなかった自叙伝―保守政治家の二面性
第一章 潮来発、佐原経由、早稲田行き(一九〇一―一九二六)
1 逆浪渦巻くところ―のどかさと修羅
2 早稲田の杜の人生劇場―大山郁夫門下生
第二章 戦前朝日の「行政官」(一九二六―一九四五)
1 朝日入社、満洲事変、札幌通信局―〝特ダネ〟の内実
2 大陸に羽ばたく―南京取材の現地キャップ
3 東亜人脈と終戦―道ならぬ恋を秘めて
第三章 落選、当選、水戸っぽの陣笠時代(一九四五―一九六〇)
1 リベラリストの転向—協同主義とその変容
2 初当選―放送・通信という見つけもの
3 保守代議士として―忠臣トミさんの六〇年安保
第四章 悪人か、善人か―マスコミ対策と教育改革(一九六一―一九六六)
1 池田内閣で初入閣―潮来に繰り出す提灯行列
2 佐藤内閣発足―〝アバウト〟官房長官の日韓・沖縄
3 「反動教育」と「言論弾圧」の広報委員長―〝悪役〟のメディア論
第五章 「交通」と「コミュニケーション」(一九六六―一九七一)
1 土地を拓き、道を作る
2 情報化社会への着目―哲学としての未来予測
3 コンピュータ時代の黎明―情報産業振興議連
第六章 絶頂と転落(一九七一-一九七四)
1 裏切りの報酬―自民党幹事長という権力
2 七五歳の逮捕―黒色高官のレッテル
終章 槿花一日ロッキード観音(一九七五―一九九〇)
1 〝母〟への回帰―開眼法要埋めた人波
2 速度と熱のメディア政治
あとがき
引用文献
橋本登美三郎 主要著作年譜もっと見る
著者紹介
※著者紹介は書籍刊行時のものです。[著]松尾 理也(マツオ ミチヤ)
1965年兵庫県生まれ。産経新聞社に入社し、社会部、外信部を経てロサンゼルス特派員、ニューヨーク特派員、フジサンケイビジネスアイ編集長などを歴任。イラク戦争など戦場取材経験も持つ。その後大阪芸術大学短期大学部に転じ、教授、メディア・芸術学科長。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。主な著書に『前田久吉、産経新聞と東京タワーをつくった大阪人』(創元社、2023年)、『大阪時事新報の研究―「関西ジャーナリズム」と福澤精神』(創元社、2021年)、『ルート66をゆく―アメリカの「保守」を訪ねて』(新潮新書、2006年)、『近代日本のメディア議員』(共著、佐藤卓己・河崎吉紀編、創元社、2018年)など。もっと見る
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メディア情報
2024/04/01 『公明』4月号 佐藤卓己氏インタビュー記事掲載