TOPICS 更新履歴

2025.03.14
2025年度版ブックカタログをアップしました。
「子どもの本100問100答」を更新しました。
2025.03.03
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2025.01.17
「子どもの本100問100答」を更新しました。
2025.01.09
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2024.12.02
「今月のおすすめ本」を更新しました。

書籍紹介動画

学校・図書館さまにおすすめの書籍の内容を、動画でご紹介します。

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今月のおすすめ本

おすすめの新刊や話題の書籍を、教育・図書館関係者さまの推薦のことばとともにご紹介します。

見るのが楽しくなる 目のひみつ

見るのが楽しくなる 目のひみつ

今泉忠明監修/さいとうあずみイラスト
定価 2,750円(税込)

目の役割や機能、視覚情報、動物との違い、進化や歴史、心理面などを鮮やかなイラストや写真でくわしく紹介する、子どもと大人がいっしょに楽しめる知識本。

数字でみる動物図鑑

数字でみる動物図鑑

リチャード・ミード、ウィリアム・ポッター、アンナ・クレイボーン著/千葉喜久枝訳
定価 3,850円(税込)

ダイナミックな写真とイラスト、ページいっぱいに散りばめられた数字のデータで動物の秘密に迫るビジュアル図鑑。1テーマにつき1見開きの構成。

はたらく庭師

はたらく庭師

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

はたらく動物病院

はたらく動物病院

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

数字でみる世界図鑑

数字でみる世界図鑑

クライブ・ギフォード著/千葉喜久枝訳
定価 3,850円(税込)

大きさ、高さ、速さ、重さ、年数……。さまざまな数に注目して、驚くべき事実をたくさん発見しよう!色鮮やかな写真とイラスト、簡潔な文章で世界を眺める、あたらしいビジュアル図鑑。

世界で一番美しい工具図鑑

世界で一番美しい工具図鑑

セオドア・グレイ著/ニック・マン写真/高野倉匡人監修/武井摩利訳
定価 4,500円(税込)

世界的ベストセラー『世界で一番美しい元素図鑑』で知られる著者が118種類の工具を美しい写真と共に紹介。前代未聞のコレクションであり、工具愛好家必携の一冊。

シリーズ「あいだで考える」2024年5冊セット

シリーズ「あいだで考える」2024年5冊セット

最首悟、栗田隆子、いちむらみさこ、斎藤真理子、古田徹也著
定価 7,400円(税込)

不確かな時代を共に生きていくために必要な「自ら考える力」「他者と対話する力」「遠い世界を想像する力」を養う多様な視点を提供する、10代から読める人文書シリーズ。

はたらく図書館

はたらく図書館

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

はたらく製本所

はたらく製本所

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

はたらく中華料理店

はたらく中華料理店

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

はたらく本屋

はたらく本屋

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

奇妙で不思議な樹木の世界

奇妙で不思議な樹木の世界

英国王立園芸協会監修/ジェン・グリーン著/クレア・マケルファトリックイラスト/加藤知道訳
定価 2,750円(税込)

樹木の基本的な性質や驚くべき生態、ほかの動植物とのかかわり、自然環境における役割などについて、科学的な観点からわかりやすく説明した、科学絵本の傑作!

奇妙で不思議な土の世界

奇妙で不思議な土の世界

英国王立園芸協会監修/ウェンジア・タンイラスト/ジャクリーン・ストラウド、マーク・レッドマイル=ゴードン著/林健太郎監訳/北川玲訳
定価 2,420円(税込)

地球上の生きものの暮らしを支える土について、多様な観点から解説。土の成分や性質、生物とのかかわり、自然環境のなかでの役割など、土と土がもたらす恩恵を解き明かす。

「科学のキホン」シリーズ 全4巻セット

「科学のキホン」シリーズ 全4巻セット

カート・ベイカー、ヘレン・ピルチャー、アリ・O・セゼル、ケン・アシュウェル著/東辻千枝子、日髙翼訳/野田泰子監訳/久保美代子訳
定価 12,320円(税込)

日常生活のあらゆる場面に、サイエンスはかくれている! 物理学/生物学/化学/解剖学の「キホン」を手描き風のイラスト&解説でサポートする入門書シリーズ(全4巻)。

シリーズ「あいだで考える」創刊5冊セット

シリーズ「あいだで考える」創刊5冊セット

頭木弘樹、戸谷洋志、奈倉有里、田中真知、坂上香著
定価 7,920円(税込)

不確かな時代を共に生きていくために必要な「自ら考える力」「他者と対話する力」「遠い世界を想像する力」を養う多様な視点を提供する、10代から読める人文書シリーズ。

身近なモノやサービスから学ぶ「情報」教室シリーズ①~⑤【全5巻セット】

身近なモノやサービスから学ぶ「情報」教室シリーズ①~⑤【全5巻セット】

土屋誠司編著/松本和幸、芋野美紗子、鈴木基之、柘植覚著
定価 13,750円(税込)

まるで授業を受けているような感覚が味わえる読みやすくて楽しい入門書。高校の「情報」の学習範囲に準拠し、写真や図表を豊富に掲載。学生から社会人まで役立ちます。

子どもの本
100問100答

子どもの本に関わる質問や疑問にQ&A形式でお答えします。内容は月替わりで更新いたします。
※2013年8月刊行『子どもの本100問100答』(一般財団法人大阪国際児童文学振興財団編)より抜粋
(2025.03.14更新)

『若草物語』が大好きです。同じような本は現在でもありますか?

『若草物語』と「家庭物語」というジャンル

 アメリカの女性作家ルイザ・メイ・オルコットが1868年*1に出版した『若草物語』は、登場する4人姉妹の個性を生き生きと描いて、今も人気があります。一見ありふれた家庭内の出来事を書き連ねただけのようなストーリー展開ですが、読み進むにつれて読者は、そこに描かれた家庭のあたたかさや家族の絆に胸を打たれることになるのです。こういう形で家庭のあり方を問うた作品はそれ以前にはあまり例がなく、『若草物語』は今日、「家庭物語」というジャンルの先駆的かつ代表的作品といわれています。

『若草物語』が描いた二つの家庭

 『若草物語』には二つの家庭が描かれます。4人姉妹のマーチ家は、貧しいながらも日々笑い声が絶えません。年齢の近い女の子が4人もいればしばしばけんかも起こりますが、姉妹はそれぞれに深い気持ちで互いを思いやっています。

 一方、その隣に大邸宅を構えるローレンス家には、両親を亡くしたローリー少年が気難しい祖父と2人で住んでいます。大勢の召使いに囲まれた何不自由ない毎日ですが、彼はいつもさびしくて、楽しそうなマーチ家の様子をのぞき見ずにはいられません。この気弱なローリーとマーチ家のおてんば娘ジョーとの友情は、強く読者の印象に残ることでしょう。マーチ家のぬくもりは、ジョーを通してローリーにも伝わっていくのです。

楽しいながらも緊張感のある家庭

 けれどもそのマーチ家も、いわゆる〈普通の家族〉とは少しちがっています。時は南北戦争の最中、一家は父マーチ氏を従軍牧師として戦地に送り出し、長い間母と娘たちだけで暮らしているからです。父親の不在は、当然、物心両面にわたって、留守を守る一家の暮らしを圧迫しますが、その緊張感ゆえに母娘の絆はなおいっそう強まっていきます。戦地の父に思いを馳せつつ、娘たちは母の的確な指導の下、それぞれ自分の欠点を直そうと、日々努力を続けるのです。そこへ、一番年上のメグの恋愛、作家を目指すジョーの心の葛藤など、今にも通じる思春期の話題を絡めて描いたところに、この作品の大きな魅力があるといえるでしょう。

「家庭物語」のその後

 『若草物語』以降、家庭物語は北米を中心に発展し、『赤毛のアン』(1908年)*2や『大草原の小さな家』で有名な「小さな家」シリーズ(1932-71年)*3など、今も読まれ続けているすぐれた作品が多数生まれました。しかし、20世紀後半になると、さまざまな社会状況の変化を反映して「家庭物語」も大きく様変わりします。女性の就労が当たり前のものとなり、離婚率の上昇に伴って一人親家庭や再婚家庭が増え、少子化が進んで一家族の成員数が急速に減少していく現実を前に、物語の世界もテーマの見直しを余儀なくされたのです。

『若草物語』の流れを汲む作品を探す

 したがって、現代の児童文学界に『若草物語』と似た作品を探すのは容易ではありませんが、ここでは同じく4人姉妹を主人公にした「ヒルクレストの娘たち」シリーズ(1986-94年)*4をあげておきましょう。両親を亡くした姉妹たちが、後見人の家族に見守られながら成長していく物語です。そして、この物語から逆に『若草物語』をふり返れば、マーチ家が一時的に母子家庭であったことや、隣のローレンス家との間に血縁を超えた信頼関係のあったことが再確認されます。そうして見れば、再婚家庭を描いた『のっぽのサラ』(1985年)*5などにも、『若草物語』との共通点があることに気づかされます。

*注1.1868年に第1部が、1869年に第2部が出版された。 *注2.L・M・モンゴメリ作、翻訳は松本侑子訳、掛川恭子訳など多数。 *注3.ローラ・インガルス・ワイルダー作、恩地三保子訳、福音館書店、1972 *注4.R・E・ハリス作、脇明子訳、岩波書店、1990~1995 *注5.パトリシア・マクラクラン作、金原端人訳、徳間書店、2003

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