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アルケミスト双書 闇の西洋絵画史〈10〉
殉教
山田 五郎 著
単行本 ¥1,650刊行年月日:2022/01/19
ISBN:978-4-422-70140-0
定価:1,650円(税込)
判型:B6判変型 175mm × 148mm
造本:上製
頁数:64頁
内容紹介
死して永遠(とこしえ)の命を生きる。
第2期【白の闇】篇刊行。
堂々のシリーズ完結!
大好評シリーズ「アルケミスト双書」、
『闇の西洋絵画史』篇、全10巻がついに完成!!
西洋美術の「闇」の側面を浮かび上がらせる、
妖しくも美しい西洋絵画史シリーズ(フルカラー)。
著者は編集者で評論家の〈山田五郎〉。
■著者・山田五郎より
西洋絵画には、
教科書には載せられない「影の名画」もあれば、
逆によく見る名画に「影の意味」が
隠されていることもあります。けれども、
今日の感覚では不健全と思える表現や寓意も、
描かれた背景を知れば納得でき、
見え方が変わってくるはずです。
西洋絵画の本質は、
その最大の特徴である陰影法と同様に、
光のあたる表面だけではなく
闇の側面も見ることで、はじめて立体的に
浮かび上がってくるのではないでしょうか。
■本シリーズの特徴
・1冊1テーマを詳説
・類をみないユニークな切り口
・1冊あたり約70作品を掲載
・コンパクトで瀟洒な造本
・本物の美術の教養に
・ゲームや漫画他、創作のための資料としても
■シリーズ
*第2期:【白の闇】篇
〈6〉天使
〈7〉美童
〈8〉聖獣
〈9〉楼閣
〈10〉殉教
*第1期:【黒の闇】篇
〈1〉悪魔
〈2〉魔性
〈3〉怪物
〈4〉髑髏
〈5〉横死
■まえがき(〈10〉殉教)
西洋絵画に描かれるキリスト教の殉教とは、
信仰や義のために甘んじて死を受け入れること。
イエスは信仰のために迫害されたときは
「他の町へ逃げて行きなさい」と教えています。
戦わずに逃げるのも、
逃げ切れなくなれば無抵抗で死を受け入れるのも、
「悪人に手向かってはならない」からです。
つまり、殉教とは決して自分から望む目的ではなく、
あくまで他者や状況に強いられて
やむをえず甘受する結果であり、
もとより教会が推奨するところではありません。
それでも殉教者の多くが聖人として崇敬され、
幾多の宗教画に描かれてきたのは、
人々の罪を贖うために無抵抗で
自らの命を犠牲にした
イエスの受難に重なるからです。もっと見る
目次
◆Ⅰ 殉教の先駆
◆Ⅱ 使徒・福音記者の殉教
聖パウロ
聖マタイ
聖ヨハネ
聖バルトロマイ
聖フィリポ
聖大ヤコブ
……etc
◆Ⅲ 聖人の殉教
聖エウスタキウス
パリの聖ディオニジオ
聖ラウレンティウス
聖セバスティアヌス
聖ゲオルギウス
聖フロリアヌス
聖コスマスと聖ダミアヌス
聖ウィンケンティウス
ヴェローナの聖ペトロ
聖エラスムス
聖チェチリア
聖アポロニア
聖アガタ
聖アグネス
聖マルガリタ
聖カタリナ
聖ルチア
聖バルバラ
聖ウルスラ
◆Ⅳ 無名の殉教者
◆Column
日本の殉教者もっと見る
著者紹介
※著者紹介は書籍刊行時のものです。[著]山田 五郎(ヤマダ ゴロウ)
山田五郎(やまだ・ごろう)
1958年、東京都生まれ。編集者・評論家。東京国立博物館評議員。AHS(英国古時計協会)会員。上智大学文学部在学中にオーストリア・ザルツブルク大学に1年間遊学し、西洋美術史を学ぶ。卒業後、講談社に入社。『Hot-Dog PRESS』編集長、総合編纂局担当部長等を経てフリーに。現在は時計、西洋美術、街づくりなど幅広い分野で講演、執筆活動を続けている。『ぶらぶら美術・博物館』(BS日テレ)、『出没! アド街ック天国』(テレビ東京)など、テレビ・ラジオの出演も多い。主な著書に『知識ゼロからの西洋絵画入門』『知識ゼロからの西洋絵画史入門』『知識ゼロからの西洋絵画 困った巨匠対決』『知識ゼロからの近代絵画入門』(以上、幻冬舎)、『ヘンタイ美術館』(共著・ダイヤモンド社)、『へんな西洋絵画』(講談社)など。もっと見る
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