伝統的な博物画の手法を用いた精緻なデッサンと、みずみずしく鮮やかな水彩が織りなす、いつまでも眺めていたくなるイラスト自然図鑑シリーズ。
観察が楽しくなる美しいイラスト自然図鑑 動物編ヴィルジニー・アラジディ[著]/エマニュエル・チュクリエル[画]/泉 恭子[訳] B4判変型(300×215mm)・上製・76頁オールカラー 定価 2,090円(税込) |
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本シリーズで一番最初に作られたのがこの動物編。シリーズの方向性を決める重要な本であることを感じさせる、後続ラインナップのエッセンスが凝縮した、バラエティ豊かな一冊です。海や山、熱帯雨林、高原、サバンナなど、それぞれが暮らす環境ごとに、哺乳類や爬虫類、鳥類といったいかにも「アニマル」から、昆虫、魚介類まで、幅広く「生き物」が描かれています。
個人的にオススメなのはインドクジャク。羽根を広げたイラストも壮観ですが、意外だったのは、「人の近くにいる生き物」に分類されていること。え~? クジャクってそんな身近にいる? しかし調べてみると、アメリカなどでは住宅街でも普通に野生クジャクが見られる地域があるのだとか。江戸時代には大阪にも「クジャクに会える茶屋」があったそうですよ! 猫カフェより歴史が古いかもしれません。
ホッキョクグマ/コウテイペンギン/マイルカ/ザトウクジラ/ノドジロミツユビナマケモノ/ディレピスカメレオン/ヒトコブラクダ/フェネック/イヌワシ/タイリクオオカミ/キタリス/ナミハリネズミ/コウテイギンヤンマ/ノーザンパイク/インドクジャク……など
観察が楽しくなる美しいイラスト自然図鑑 野菜と果実編ヴィルジニー・アラジディ[著]/エマニュエル・チュクリエル[画]/泉 恭子[訳] B4判変型(300×215mm)・上製・76頁オールカラー 定価 2,090円(税込) |
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「野菜と果実」の図鑑であるにも関わらず、何と香辛料や海藻、お米などの穀物まで入っているんです。確かにヨーロッパの文化では「お米は野菜」だと聞いたことはあるけれど……、ちょっとびっくりしました。しかも、色別に分けられたこの本では、海藻は赤茶のコーナーに入ってるんです。日本の感覚だと、ワカメとかコンブとか、黒や緑を先に思い浮かべませんか? 同じように、日本ではふつう「りんご」と言ったら「赤い」果物だと思いますが、この本では黄緑のコーナーに入っているんです(オシャレな品種名とともに!)。
最近では日本のスーパーなどでも、輸入された外国の珍しい野菜や食べ物を見かけるようになりましたが、こうした文化の違いは、今でも新鮮に感じられますね!
ちなみに、野菜でも果実でもありませんが、キノコのページもあります。キノコ好きさんもぜひ。
メロン/ペポカボチャ/マンダリンオレンジ/パパイア/トマト/コーヒー/ラズベリー/香辛料/スイカ/食用の海藻類/マンゴー/ザクロ/ビート/オリーブ/アーティチョーク/アボカド/レンズマメ/ブドウ/レモン/穀物類/リンゴ/カカオ/食用キノコ……など
観察が楽しくなる美しいイラスト自然図鑑 樹木編ヴィルジニー・アラジディ[著]/エマニュエル・チュクリエル[画]/泉 恭子[訳] B4判変型(300×215mm)・上製・68頁オールカラー 定価 1,980円(税込) |
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編集Oが一番好きなのが樹木編です。まずは何と言ってもビジュアルが美しい! それぞれの樹木の全体像、葉っぱや花・実のズームアップ、そしてその木の周辺にいる昆虫や動物まで描かれていて、各ページの絵の配置が非常に整っているのです。
また、解説文にも新しい発見がたくさんあります。日本ではあまり見かけない樹木も多いので、外見の特徴や生態はもちろん、各国でどのように扱われているか、なぜそんな名前がついたのかなどを知ると、ますます好奇心をくすぐられます。
どの木もとても面白いのですが、あえて一つおすすめのページをあげるとしたら、広葉樹の「パラミツ」でしょうか。いわゆるジャックフルーツの木で、幹から直接ゴロンと緑色の大きな実がたくさんなっている姿は、ぜひ実物を見たいと思わせます。それに、木の根元にいるオランウータンが、ジャックフルーツを大事そうにかかえている絵がなんともかわいい。周辺の動物たちにもぜひ注目していただきたい一冊です。
ユーカリ/ヨーロッパブナ/シメゴロシノキ/ライラック/タイサンボク/ドリアン/オウゴンシダレヤナギ/フユボダイジュ/ヒマラヤバーチ/ノルウェーカエデ/ネムノキ/バオバブ/ペルシャグルミ/イチョウ/ドイツトウヒ/セコイア/タビビトノキ/ココヤシ…など
観察が楽しくなる美しいイラスト自然図鑑 昆虫編ヴィルジニー・アラジディ[著]/エマニュエル・チュクリエル[画]/泉 恭子[訳] B4判変型(300×215mm)・上製・44頁オールカラー 定価 1,760円(税込) |
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実は編集するのに一番苦労したのがこの昆虫編。なぜって、編集Oは虫が大の苦手なのです……。本書のイラストで見ればカワイイもんなのですが、編集するとなるとそうはいきません。海外の珍しい昆虫名を調べるためには、もちろん図鑑を当たったり専門家にも尋ねますが、まずはインターネットで目星をつけます。最近の検索機能は本当に素晴らしいですね。昆虫の名前を打ち込んだら、勝手に実物の写真をこれでもかというほど表示してくれるんですから! そういうわけで、昆虫編の校正中は、何度悲鳴を上げたか知れません。和名のない昆虫のページでは、ぜひ編集Oの涙をしのんでくださいね。
もちろん、イラストだけで見れば、昆虫の絶妙な体のしくみや羽の色の美しさなど、じっくり楽しめます。実物大のシルエットを見ても分かる通り、非常に小さな昆虫もいますので、実際には観察しにくい昆虫の生態もくわしく調べられますよ。
ナナホシテントウ/ゴライアスオオツノハナムグリ/ヨーロッパルリボシカミキリ/ヨーロッパミヤマクワガタ/ムラサキツルギタテハ/キオビクロスズメバチ/ヒアリ/ヨーロッパハラビロトンボ/トネリコゼミ/ヨーロッパクロコオロギ/ウスバカマキリ……など