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たくましくて美しい ウニと共生生物図鑑
山守 瑠奈 著
刊行年月日:2021/10/14
ISBN:978-4-422-43043-0
定価:1,870円(税込)
判型:A5判変型 188mm × 148mm
造本:並製
頁数:144頁
ウニの巣穴の小宇宙を覗く!
「ウニは磯で暮らす
小さな生き物たちの大家さんなのです」
ウニといえば、軍艦巻きにウニ丼……
ついそんな美味しいイメージを浮かべてしまいますが、
当然のことながらウニにも暮らしがあります。
体中を張り巡らすトゲは手足の役割を果たし、
体の下にある口でご飯を食べ、
頭のてっぺんから糞を出します。
さらに、鋭い歯で巣を掘るウニもいて、
そこには他の生物が暮らしているというのです。
幼い頃から海の生物に親しみ、
小学生の自由研究以来
ずっと海洋生物の研究を続けて全国各地の海で
フィールドワークを積み重ね、現在は白浜にある
京都大学フィールド科学教育研究センターに勤務して
日々共生生物を発見・研究する、山守瑠奈さんが
ウニと共生生物の世界をご案内します。
1章では巣を掘るウニと住み込み共生する
生き物についての基本情報をQ&A形式で、
2章ではウニの巣穴および周辺、またウニに限らず
共生する生物を図鑑形式で紹介します。
3章では山守さんが研究者になるまでの道のり、
そして在野の研究者ならではの視点で、
海のフィールドワークへ誘います。
海洋生物の多様な生態系を密かに守るウニと
そこで暮らす小さな生物たちの姿を
じっくりご覧ください。
●環境配慮型書籍●
FSC認証、グリーンプリンティング、植物性インキ使用
■Chapter1:ウニってどんな生き物ですか
Introduction
ウニの体は五角形/ウニは歩く/
ウニは巣を掘る/ウニの巣に住む生き物がいる
Q1 ウニはどうやって歩きますか?
Q2 ウニはどこに住んでいますか?
Q3 ウニは何を食べているのですか?
Q4 ウニの巣穴はどんな形をしてますか?
Q5 巣を掘るウニは何種類くらいいますか?
Q6 他の生き物がウニの巣穴に住むのはなぜ?
Q7 ウニが死んだら巣穴はどうなるの?
Q8 巣穴を掘るウニに天敵はいますか?
Q9 どんな生き物がウニと共生するのですか?
Q10 どうして巣を掘る生物が大切なのですか?
【コラム】
人間は海の中ではプランクトン
色々な岩質の磯
■Chapter2:たくましくて美しいウニと共生生物図鑑
・家主 ウニ
・ウニの巣穴や体表でのみ暮らす生き物たち
・ウニの巣穴で見られる生き物たち
・所変わればウニ変わる―南方のウニの共生者―
・ガンガゼに付く生き物
・ウニ以外の生き物に着く共生生物ギャラリー
■Chapter3:ウニと暮らす生き物に会いに行こう
・山守瑠奈ものがたり
海と生き物が好き!を追求して研究者になるまで
・フィールドワークのススメ
・フィールドワークの服装
・ある1日のスケジュール
・フィールドワークの場所案内
・フィールドワーク入門
【コラム】
フィールド調査の醍醐味
ウニの巣穴の中身の観察方法
観察と実験
海洋生物観察ルールブック
【ウニと共生生物対談】
山守瑠奈(京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所)
×
邉見由美(京都大学フィールド科学教育研究センター舞鶴水産実験所)
※著者紹介は書籍刊行時のものです。
[著]山守 瑠奈(ヤマモリ ルナ)
1994年生まれ。埼玉県出身。京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所に所属。日本学術振興会特別研究員。幼い頃より瀬戸しまなみの生名島で海洋生物に触れあい、小学5年生の自由研究で釣りの成果を分析、中学時代はクラゲにのめりこみ研究者を志す。高校はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に進学、1年次よりクラゲの研究をし数々の大会で受賞する。京都大学農学部資源生物科学科に進学後もクラゲの研究を続けるが、その後大学院で京都大学大学院人間・環境学研究科(加藤真研究室)へと進みウニとその巣穴の住み込み共生生物を専門とする。全国各地の干潟や海で日々フィールドワークを行いながら日本生態学会、日本ベントス学会など数々の学会で発表を重ね、京都大学農学部、奈良高校など学生への授業も行う。趣味は研究と研究に関わる創作(イラスト、絵本、写真等)、マラソン。京都マラソンではフルで3時間41分の記録保持、その他大会での入賞歴多数。プライベートでは文鳥と40㎝のフトアゴヒゲトカゲと共に暮らす。
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お客様の声
たくましくて美しい ウニと共生生物図鑑
投稿者 匿名 / 投稿日 2021/12/20
4歳の娘が水の生物・深海生物ブームで、その影響で母の私も海の生き物が好きになり、この本を手に取りました。娘と一緒に読んでいます。
彼女はまだ字があまり読めないので、私が噛み砕いて説明するのですが、写真が豊富でイラストも可愛くて分かりやすくて、文章もとても読みやすいので、十分楽しめます。
買ってから、毎日「読んで」と持ってきます。
(動画はハマると大変そうなので、お楽しみにとってあります...。)
図鑑とはまた違って、ウニがどんな風に生きているか詳しく書いてくれているので、小さな生物たちと共生している様が本当に面白くて、驚くことがたくさんです。
暖かくなったら家族で海に観察に行けたら良いなと思います。
素敵な本をありがとうございました。たくましくて美しい ウニと共生生物図鑑
投稿者 匿名 / 投稿日 2022/03/31
表紙のイラストと題名に魅了されて購入しました。海洋生物が好きで、筆者の方が京都大学のフィールド科学共生センターに所属していることも理由のひとつです。
ウニの巣穴を「メゾンドウニ」という比喩で、解説していたのが最も印象に残っています。また、ウニや共生生物の気持ちを知りたいなど筆者の方の生き物への愛がたくさん感じられたのもとても良かったです。クスッと笑えるところが多く、あっという間に読み終えてしまいました。