ホーム > 創元社の本 > 宗教・思想 > 宗教一般・思想 > 日本人のこころの言葉 千利休
日本人の美意識の原型を生活文化史の視点から明らかにする
わび茶を大成した千利休は、下克上の世を成り上がって天下人になった豊臣秀吉に命じられて切腹する。利休が自刃にいたるその劇的な終焉は有名であるが、利休が生涯をかけて到達したわび茶の本質についてはあまり論じられることはない。利休の茶の湯とは何か、どのようにしてわび茶を確立していったのか、そして秀吉と対立するにいたったか。本書は日本人の美意識の原型といえる「わびの世界」を生活文化史の視点から明らかにする。
言葉編
Ⅰ 茶の湯のこころ
Ⅱ 人と人、物と物、人と物の出会い
Ⅲ 俗世を離れる
Ⅳ 利休の生き方
生涯編
略歴譜
千利休の生涯
※著者紹介は書籍刊行時のものです。
[著]熊倉 功夫(クマクラ イサオ)
熊倉功夫(くまくら・いさお)
1943年、東京都生まれ。東京教育大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。筑波大学教授、国立民族学博物館教授、総合研究大学院大学教授、財団法人林原美術館館長を歴任。現在、静岡文化芸術大学学長。文学博士。
主な編著書に、『茶の湯 わび茶の心とかたち』(教育社歴史新書)、『近代茶道史の研究』(日本放送出版協会)、『南方録を読む』(淡交社)、『後水尾天皇』(岩波書店)、『現代語訳 南方録』(中央公論新社)、『山上宗二記』(校注解説、岩波文庫)などがある。