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どうやって美術品を守る? 保存修復の世界をのぞいてみよう


ファービエンヌ・マイヤー 著 / ジビュレ・ヴルフ 著 / マルティーナ・レイカム イラスト / 田口 かおり 監訳 / 中村 智子 訳

単行本 ¥4,950

刊行年月日:2025/05/08
ISBN:978-4-422-70149-3
定価:4,950円(税込)
判型:B4判変型
造本:上製
頁数:82頁

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内容紹介

過去から未来へ、人類の記憶をつないでいく

美術館を訪れると、何十年、何百年も前の芸術作品が、色褪せぬ美しい姿を私たちに見せ、感動を与えてくれます。
 けれども、非常に長い時間を過ごし、歴史上のさまざまな困難に見舞われた経験もある美術品を、今私たちは、どうしてこれほどきれいな状態で見ることができるのでしょう?
 本書は、美術品の劣化を防ぎ、汚れを取り除き、傷を補修して次世代に継承する「保存修復」の仕事を、愛らしいイラストと豊富な写真とともに紹介する、これまでにないビジュアルブックです。
 泥棒に盗まれ、ひどい環境に置かれてボロボロになってしまった名画「フーゴ」。さいわい、美術館には戻って来たけれど、自分を修復してくれるはずの保存修復士は忙しく、フーゴをあちこち検査しては展示の準備に出かけてしまい、なかなか直してくれません。果たして「フーゴ」は、もとの姿に戻れるのでしょうか……?
 ストーリー仕立てで子どもから大人まで楽しく読め、さらに美術ファンなら思わずニヤリとしてしまうようなパロディも満載。展示の裏側を知れば、美術鑑賞がもっと楽しくなること間違いありません。

***

 保存修復士は、さまざまな道具と方法を使って美術品をよく検査し、製作された時代や使われている素材を分析します。そのためには美術の技法や歴史にかんする知識だけでなく、科学的な技術にも精通していなければなりません。
 また、現代アートでは、作品を構成するすべてに作者の意図がある場合が多く、保存修復士は芸術家の声にも耳を傾け、何をどこまで修復するのか決めなくてはなりません。
 そして保存修復士は、日々行われている展覧会のサポートもしなくてはなりません。他館から借りた作品が無事に届いたか、作品を傷めないような展示になっているか、細やかにチェックしなければならないからです。
 保存修復はいくつもの行程を経てじっくり進めなければならず、いっぽう修復士は大忙し。時には、修復を待つ絵画から、「いつになったら直してくれるの?」と文句を言われることも・・・?

 そのようななかでも、美術品が守られ続けているのは、保存修復士だけでなく、さらに多くの人々が、「人類の記憶」を継承していくために力を尽くしてくれているからです。
 学芸員、照明デザイナー、梱包や運送の専門業者、美術館設備のエンジニア、清掃スタッフたちも、みな美術品を守ることに貢献しています。
 それに美術品の保存修復は、単に「モノ」を残していくことではありません。かりに作品そのものが失われたとしても、その作品の素晴らしさや価値を理解し、議論し、語り継ぐ人たちは、みな保存修復に協力しているといえます。
 本書を読んで、今までと違う視点で美術品を見つめ、芸術をいっそう楽しんでくれたなら、すでにあなたも美術品を守る仲間のひとりなのです!
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目次

〈おもな目次〉

はじめに
夜の美術館
そんなある日
保存修復工房
美術品を検査する――作品にかくされた秘密にせまる
美術品に光を当てて検査する
美術品を化学的に調査する――サンプルを採取する
贋作――そっくりに作られたニセモノ
材料についての豆知識――紙編
すぐれた素材「紙」の上にはどんな作品が生まれるの?
材料についての豆知識――絵画編
支持体を準備する
顔料と染料
結合剤(バインダー)
木の彫刻は、どんなふうにできている?
金をほどこす(ギルディング)
支持体についてもっとくわしく知る
現代美術――芸術家の話を聞かなければならないわけ
美術品は、こんなものからもできている
美術品には、こんなことだって起きるかもしれない
フーゴの曲がった鼻
展覧会の設営
美術品の梱包
あるかもしれない困ったこと
ご機嫌ななめ
美術品にとってよくない友だち
美術品の病気
するべきことがいっぱい
守ろう、美術品!
虫の仲間たち
早くしてよ! なのに、いまだにやってもらえない修復
どうして?
少しずつ、慎重に、絵画を修復していく
腕が折れたら
紙作品の修復
美術品は、だれが守っているの?

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著者紹介

[著]ファービエンヌ・マイヤー(ファービエンヌ マイヤー)
ファービエンヌ・マイヤー(Fabienne Meyer)
大学で「紙、図書館とアーカイブ資料の保存修復」を学び、ベルリン国立美術館で保存修復士として働いている。

[著]ジビュレ・ヴルフ(ジビュレ ヴルフ)
ジビュレ・ヴルフ(Sibylle Wulff)
大学で「絵画と多彩色(ポリクローム)彫刻の保存修復」を専攻。保存修復士として600年以上の歴史をもつライプツィヒ大学収蔵作品の管理を担当している。

[イラスト]マルティーナ・レイカム(マルティーナ レイカム)
マルティーナ・レイカム(Martina Leykamm)
大学でコミュニケーションデザインを学び、フリーランスのイラストレーターとして出版社、新聞社、企業などで働いている。

[監訳]田口 かおり(タグチ カオリ)
田口かおり(たぐち・かおり)
修復家。博士(人間・環境学)。専門は保存修復学、美術史、表象文化論。京都大学大学院人間・環境学研究科准教授。フィレンツェ国際芸術大学で絵画の保存修復を学んだのち、市内の修復工房に修復家として勤務。その後、東北芸術工科大学文化財保存修復研究センター研究員、文部科学省卓越研究員、東海大学教養学部芸術学科准教授などを経て、2023年4月より現職。近現代美術の保存修復や調査のほか、展覧会コンサバターとしても活動中。著書に『保存修復の技法と思想―古代芸術・ルネサンス絵画から現代アートまで』(第七回表象文化論学会賞)、『タイムライン─時間に触れるためのいくつかの方法』、『絵画をみる、絵画をなおす 保存修復の世界』などがある。

[訳]中村 智子(ナカムラ トモコ)
中村智子(なかむら・ともこ)
神奈川県生まれ。ドイツ児童文学・YAを中心とした書籍翻訳に従事。訳書は『ミシシッピ冒険記』(岩崎書店)、『くるみ割り人形』(ポプラ社)、シリーズ『動物と話せる少女リリアーネ』『水瓶座の少女アレーア』(学研)、『ゆすってごらん りんごの木』『Think right 誤った先入観を捨て、よりよい選択をするための思考法』(サンマーク出版)ほか。好きなことは山歩き、市場巡り、発酵食品作り、家庭菜園。家族と猫と南ドイツの小さな村で暮らしている。

※著者紹介は書籍刊行時のものです。
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    >>>PDF:1.25MB

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