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2.御文庫の虫干し |
御堂筋とは関係がありませんが、大阪の出版界に今も続く伝統行事「御文庫の虫干し」の様子を紹介します。在阪の出版社が組織する御文庫講については、前にこの欄で天神祭・陸渡御として紹介しました。今回は虫干し、つまり書庫(図書館)の掃除です。
御文庫の歴史は1730(享保15)年に始まり、出版業者が代々、現在に至るまで初版本を奉納してきました。しかし、1837(天保8)年の大塩平八郎の乱で大半を消失してしまいましたので、現存する資料はそれ以降のものになるそうです。蔵書の数は10万冊超。現在のスタイルでの虫干しは1998年にはじまり、9年の間に8回行われました。御文庫は住吉さんにもあり、ここ大阪天満宮では旧暦9月、住吉さんでは同5月に虫干しを行っています。 |
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虫干し作業の前に、参加者が本殿に集まって奉納神事が行われます。お祓いの締めに御神酒をいただきます。 |
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御文庫の中の様子。中に入って左側が比較的新しい本、右側と2階には古い貴重資料が納められています。 |
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比較的新しい書物は、虫干しの対象外です。 |
虫干しの対象になる本は、ひと塊ごとに紙に番号を振って管理しています。番号順に持ち出してすすを払い、また元あったところに戻します。 |
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