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《中学生日記》のメディア史

自主性を演じるドラマ


王令薇 著

単行本 ¥3,850

刊行年月日:2024/02/14
ISBN:978-4-422-21023-0
定価:3,850円(税込)
判型:A5判 210mm × 148mm
造本:並製
頁数:352頁

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内容紹介

NHK長寿番組が描いた「中学生のリアル」

NHKで40年にわたって放送された《中学生日記》(1972~2012年)は、「普通」と「日常」を強調するドラマ形式を借りながら、学校外の中学生と大人への啓発を強く意図した日本独自の社会教育番組であった。これほど長きにわたって「中学生のリアル」を中継したテレビドラマは、いかなる条件で成立し、視聴者の自主性をいかにして引き出し、どのような社会的役割を果たしたのか。生徒、保護者、教師、それぞれの立場を描いて中学校の安定的な社会化に重要な役割を果たした番組を歴史的に位置づける、気鋭の若手研究者によるメディア史研究の意欲作。
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目次

序章 「中学生の日常」の演出
1 社会教育番組における真正性――問題の所在
2 演出された真正性――分析視点・立場
3 先行研究と本書の特色
4 アーカイブとオーラル・ヒストリー――史料の発掘
5 本書の構成

第1部 《中学生日記》が示した「リアル」

第1章 「受験戦争」という問題提起――1962~1983年度
1 保護者向けの教育・教養番組としての前身
2 《中学生日記》の時期区分
3 教育問題を提起する番組というスタート
4 自主性と平等主義への重要視

第2章 悩みへの多様な解決策――1984~2002年度
1 「マス」から「パーソナル」の時代へ
2 解決案を提示する番組への変容
3 「個性重視の原則」をめぐるせめぎ合い

第3章 ネットに隠れた「中学生の日常」の可視化――2003~2011年度
1 水平的多様化という理想の二一世紀
2 若い世代に向けたリニューアル
3 「青少年向けの番組」という虚構

第2部 社会教育番組が果たした役割

第4章 「名古屋」という条件――中学生日記班と地域社会
1 地域社会の参加に着目する理由
2 自主性を重んじる制作環境
3 名古屋市民と中学生日記班

第5章 「家庭」「学校」以外の舞台――放送児童劇団と社会教育
1 なぜ、放送児童劇団に注目するのか
2 NHK名古屋児童劇団の成立と変容
3 放送児童劇団における社会教育の構造

第6章 テレビに映った「裏領域」の役割――《中学生日記》のメディア論
1 テレビと活字メディア、ネットとの比較メディア論
2 制作現場における「大人」と「中学生」
3 《中学生日記》への青少年の受容
4 境界線の再構築――2003年以降の挑戦

終章 ポスト《中学生日記》の時代へ
1 《中学生日記》の全体像
2 「大人」なき時代における「中学生」イメージのゆくえ――課題と展望①
3 「普通の人たちの日常」のテレビ論――課題と展望②

あとがき/初出一覧/参考文献一覧/関連年表/《中学生日記》情報リスト

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著者紹介

[著]王令薇(オウレイビ)
1995年中国湖北省生まれ。北京大学ジャーナリズム・コミュニケーション学院ジャーナリズム専攻卒業、京都大学大学院教育学研究科教育学環専攻博士課程修了。現在、桃山学院大学非常勤講師、立命館大学授業担当講師。専攻はメディア史、教育社会学。「オルタナティブな「中学生問題」の構築過程 : NHK『中学生日記』のストーリー分析を中心に」(『マス・コミュニケーション研究』99号)で京友会国際賞(京都大学教育学部同窓会)受賞。

※著者紹介は書籍刊行時のものです。
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