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姫君の世界史

エリザベートと黄昏のハプスブルク帝国


小宮 正安 著

単行本 ¥2,640

刊行年月日:2023/07/25
ISBN:978-4-422-21546-4
定価:2,640円(税込)
判型:四六判 196mm × 135mm
造本:上製
頁数:280頁

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内容紹介

詩と旅、時代が明かす皇妃の素顔

『エリザベート』は毎年のように帝劇や宝塚歌劇で上演される人気の演目であり、いまなおウィーンの象徴的存在である。19世紀のオーストリア帝国を中心としたヨーロッパの政治社会や文化を背景に彼女の生涯をあらためて検証することで、単なる「悲劇の皇妃」にとどまらない人物像を浮き彫りにする。特に詩作や旅の記録を通じ、彼女が同時代から受けた影響、彼女が同時代や後世に与えた影響という双方向的な視点から、新旧の狭間の時代に生きたきわめて多面的な生涯を描き出してゆく。
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目次

はじめに 二つの顔を持つ皇后

第一章 一八三七年の子

乳歯の生えた新生児/母ルートヴィカの憂鬱/バイエルンの微妙な立ち位置/「美貌の娘たち」の嫁ぎ先/ナポレオンの失脚、「平和」のためのウィーン会議/「三月革命前夜」の父親 /政略結婚から恋愛結婚へ/エリザベートの幼少期/エリザベートの繊細さ/緑のイザール河畔で/岐路に立つハプスブルク帝国/下り坂の皇家/王女ゾフィーの奮闘

第二章 一八四八年の革命

反「三月革命前夜」の牙城として/厳格極まる帝王教育/「フランツ=ヨーゼフ」という名前が意味すること/三月革命ついに勃発/インスブルックでの出会い/愛人問題が引き起こしたバイエルンの革命/モンテスへの反発/ルートヴィヒ一世の失策/狭間の状況/エリザベートの恋愛模様/エリザベートの兄弟に見る革新性/バイエルンとオーストリア

第三章 番狂わせ続きの結婚

目立たぬ戴冠式の物語ること/革命鎮圧、新絶対主義、苦戦する花嫁選び/皇帝暗殺未遂事件/見合いの意図はあったのか/圧倒的な支配者の「自由意志」/美しい植物を求めて

第四章 動乱の時代の新皇

エリーザベトの「若さ」と「美貌」/マスメディアが作り出す話題と基準/「親しまれる皇族」を目指して/「美貌の新皇后」の効果/居場所を失う新皇妃/エリーザベトとゾフィーのすれ違い/エリザベートを取り巻く女官たち/「私」をめぐる意識の違い/「中立」を続ける皇帝/浮世離れした嫁姑問題/変化の狭間に苦しむエリザベート

第五章 「美貌」と「療養」による反逆

ハイネへの共感が物語ること/北イタリアの訪問に向けて/「美貌の伝説」を検証する/ハンガリー旅行での事件/「穏健融和」の政治姿勢への影響/
二つの敗戦/「結核」と「自然」/ルートヴィカの反応/マデイラ行きの不思議なルート/逃避行がもたらす親善外交①マデイラ訪問の意外な効果/ギリシアへの逃避行/女官長の人事に見る新旧の交替/ギリシアへの旅

第六章 新時代の皇妃

北イタリアとの共振・共犯関係/バート・イシュルでの最後通告/新旧交代の時代/ハンガリー語の取得が物語ること/チーム・エリザベートの結成①/チーム・エリザベートの結成②/驢馬となった皇帝/ドイツ統一をめぐる立場の違い/普墺戦争勃発/オーストリア=ハンガリー帝国への布石


第七章 二重の帝国 二重の私

スポーツ活動に見る二つの要素/オーストリアとハンガリーの「共犯関係」/オーストリアらしい美貌の皇妃/大衆受けする二つの要素/金のかかる「美」節制がもたらす共感/混然とする立場/称賛と憂鬱と/アンドラーシとの関係/「妥協」の産物

第八章 新たな世界が抱える闇

ハイライトの時代のはずが・・・・・・/フランツ=ヨーゼフとマクシミリアンの確執/メキシコ皇帝マクシミリアンの末路/エリザベートにとってのミラマーレ/千載一遇のチャンスのはずが/亀裂の入る「チーム・エリザベート」①/亀裂の入る「チーム・エリザベート」②/ゾフィーの死に見るエリザベートの立ち位置/ウジェニーとの「美脚対決」/万国博覧会を取り巻く光と影/「美貌外交」の危うさ/直接的な美の果てに

第九章 反時代的な動き 反時代的な存在

世紀転換期の象徴として/意図的な「皇后不在」/ 糸の切れたような生き方の原因/過去への逃避と歴史主義/
古さと新しさがもたらす「反時代性」/同性愛と婚約騒動/エリザベートの怒りの理由/夢想の国の「カモメ」と「鷲」

第十章 「私」が消えたその後に

軍服を着た自由主義者/ジレンマに陥る「皇太子」ルドルフ/追い詰められる結婚生活/ルドルフの死/エリザベートの受けた衝撃/「第二夫人」との奇妙な生活/乗馬に見るかたくななこだわり/ヘルメス・ヴィラの誤算
/否定の上に成り立つ「私」?/危ういバランスの中での死

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著者紹介

[著]小宮 正安(コミヤ マサヤス)
ヨーロッパ文化史・ドイツ文学研究家。秋田大学准教授を経て、横浜国立大学(大学院都市イノベーション研究院・都市科学部)教授。著書訳書に、『チャールズ・バーニー音楽見聞録 ドイツ篇』『音楽史 影の仕掛人』『オーケストラの文明史』(春秋社)、『コンスタンツェ・モーツァルト <悪妻>伝説の虚実』(講談社選書メチエ)、『モーツァルトを「造った」男 ケッヘルと同時代のウィーン』『ハプスブルク家の宮殿』(講談社現代新書)、『ウィーン楽友協会 200年の輝き(オットー・ビーバ、イングリード・フックス著)』『愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎』『オペラ楽園紀行』(集英社新書)、『ヨハン・シュトラウス ワルツ王と落日のウィーン』など多数。ザルツブルクのモーツァルテウム、ウィーン大学における講演や、NHKテレビ・ラジオ『ウィーンフィル・ニューイヤーコンサート』のコメンテーター、『東京・春・音楽祭』マラソンコンサートの企画構成解説など、国内外の様々な場で積極的な活動を展開している。

※著者紹介は書籍刊行時のものです。
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メディア情報

2023/10/20 読書人書評掲載
2023/09/24 福島民友書評掲載
2023/09/23 徳島新聞書評掲載
2023/07/16 美術展ナビ掲載

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