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本町昼めし通信
創元社スタッフが大阪・本町界隈の昼めし処をレポートします。

 ● マドモアゼル 和 洋
マドモアゼル 住所 : 大阪市中央区南本町4-1-1(本町駅8番出口地下)

コーヒー180円、きざみうどん250円。
これはドトールでも、立ち食いうどん屋でもなく、まっとうな飲食店での話。

地下鉄改札に直結しているオフィスビル地下の飲食店街というのは、およそ底が知れている。際立った店など存在しようがない。昼は焼き魚定食、夜はおっさんのオアシスみたいな居酒屋と、特徴がなくいつまでたっても店の名前が覚えられない蕎麦屋、積年の煙草のヤニで店内が茶色く染まっている喫茶店、そんなところだ。

この店も、その例に漏れず茶色い喫茶店風の洋風居酒屋であるのだが、昼どきをはずしても、いつ行っても混んでいる。その秘訣は冒頭に挙げた「安さ」に他ならない。いくら個性がなくたって、ここまで激安ならそれも強烈な個性といえるだろう。定食は500円から、ボリュームもヘヴィー級。古めかしい店でも、おっさん専用ではないぞ、OLが独りランチに使ったりしているのだ。こんな店、どこにでもありそうでいて、意外にない。
【char】(2005.9記)

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 ● 幸福粥店(ハッピー・コンジー) 中 粥
幸福粥店 住所 : 大阪市中央区備後町4-2-5

● 日替わり粥:680円
「鶏団子のお粥」,「鶏肉と小松菜のお粥」(揚げパン、ザーサイ付)
● 定食:730円
「鶏肉の豆鼓(トーチ)炒め」(ライス、スープ、ザーサイ付)
● 麺:840円
「四川坦々麺」(ピリ辛),「香港雲呑(ワンタン)麺」(あっさり)

数年前、オーストラリアを二週間かけて旅しました。若者の例に漏れずの貧乏旅行。滞在中、もっともよく食べた料理は「中華料理」でした。なぜオージーでチャイニーズなのか。 それは簡単な話でして、彼の地の料理はたいてい大味。ダシをとってないみそ汁のようなものばかりな上に、こんがり焼いたカンガルー肉にラズベリーソース(のどが焼けるほど甘い)をたっぷり、などと日本人の味覚には厳しいものが多く、「ハズレ率低し」「どこの街にでもある」の理由で選択してゆくと、毎晩の食事は中華がメインということになったのでした。たいていの街には中華街があり、ショッピングモールのフードコートに行けば、現地料理よりおいしく、ボリュームのあるものが食べられたからです。

前置きが長くなりました。

さてさて、この幸福粥店(ハッピー・コンジー)。いったい粥に何を仕込んでいるのかと疑いたくなるあやしげな店名の「粥専門店」。「粥専門」というだけで物珍しい度100%なのですが、北御堂の横手にあるこのお店はさらに私に、滞豪中に立ち寄った、あまたの中華料理店を彷彿とさせます。 燦然と「粥」の一文字が輝く電光掲示板、入り口横のガラスで仕切られた白っぽい殺風景な厨房、コンクリートむき出しの床、背のない丸椅子、ぺらりしたイチゴ模様ののれん……汚ければおいしい、というわけはもちろんありませんが、こういった「いかにもお国の人がやっていそう」な店内の雰囲気は、こちらの期待を否応なしに高めます。そう、焼肉屋のおねえさんが、明らかに日本語不自由そうだった際に感じるときめきのように。
そして、この期待は裏切られません。おいしいのです。

幸福粥店 看板メニュー

ランチは日替わりの粥二種と定食。
レギュラーに近いメニューが鶏団子のお粥。おちゃわん以上どんぶり以下のサイズの器にたっぷり入った粥は、ほとんど具もなく真っ白ですが、あっさりながらしっかりと味がきかせてあります。底に沈んだ大ぶりのジューシーな団子は3つ。テーブル備え付けのラー油を入れて汗をかくほどピリ辛になった粥は、寒い季節は芯から温まります。これに軽く塩味をきかせた揚げパン3つほどとザーサイがついて680円。けっこうなボリュームに満腹感は覚えますが、なにしろお粥ですから低カロリー。満腹になっても、罪悪感を覚えないでいられます。定食もボリューム満点、味もおいしい。
ざっくばらんな店内と反比例する確かな味、これが私に海外での記憶を呼び起こさせるのでしょう。
味がおいしいのもさることながら、忙しくてなかなか海外に行けないOLさんたちが、手軽に「アジアのごはん」「海外個人旅行気分」を味わうにも、もってこいのお店ではないでしょうか。
100円のデザート緑豆沙(緑豆の冷たい汁粉)や、夏場には「マンゴースムージー」400円なんかもおすすめです。

【よんか】(2005.8記)

● ひどい宿酔いで食欲がないとき、必ず行くのがここ。その際、頼むのはモツの粥です。私にとっては格安の薬膳か漢方のような存在の店です。最近、朝がゆ(モーニング)も始めたそうです(7~10時、380円~)。【ま】(2005.11記)

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 ● PAINDUCE(パンデュース) パン
PAINDUCE 住所 : 大阪市中央区淡路町4-3-1 FOBOSビル1F

最近、雑誌でしょっちゅう取りあげられている、このあたりには不似合いきわまりない、こじゃれたパン屋さんです。パンの種類がとっても豊富で、朝、昼、晩と時間ごとに雰囲気の違うパンが焼き上がってきます。たとえば朝はクロワッサンがどっさり、昼は総菜パン中心、夜はバゲットや食パンといったところ。

このお店、前から混んではいたのですが、最近のランチタイムの混みようはかなりのものがあります。狭い店内に、ひしめき合うOLたち・・・。男性客は当然というかなんというか、少なめです。狭いというのに、えんえんと選んでいる人とかがいて、一人買ったら一人出て行け、そこのOL二人連れ! なんて感じで、心の狭い私は、たまにいらっと来たりします。

物色している間にも、次々と焼きたてパンが鉄板ごと運ばれてきます。人と人の間隙をぬうようにして、パンを投入する店員さん。焼きたてパンの乗った鉄板に、あくまでひかえめに、けれどもいっせいに、群がる女子たち。壮観です。だけど、いつか誰かが鉄板で火傷しないか、すでに誰かが火傷したことあるんじゃないか、と心の汚れた私は、余計なことを考えてしまいます。

お値段の方もこじゃれた感じで、さして大きくもない総菜パンが、200円オーバーは当たり前、よく考えて選ばないと、パンを3つ買っただけで、800円近くになってしまうことも。もちろん、安めのパンもあります。50円くらいものなんかもあって、選びようによってはお得におさめることが出来ます。

なんだか文句ばかり言ってるみたいですが、肝心の味の方は、かなりおいしいです。
私のお気に入りは、レーズンとクルミを練り込んだ全粒粉パン。もちもち感と、たっぷりの具材が、たまりません。あと、いちじくの入ったパンも良いです。練りこみ系のパンが多いのは好みです。これらは、ちょっとびっくりするくらい、おいしかったです。
いじましい発言ですが、やはり高いだけあって、そこらの町のパン屋とは一線を画した味わいです。凝った味がする、とでもいいましょうか。

また、徹底的に素材にこだわっているお店らしく、「下仁田ねぎ」「大分産有機栽培れんこん」「自家製ヨーグルト」てな単語が、商品説明のプレートには飛び交っています。
さらにいじましいことをいうと、ふつうの野菜でいいからもう少し安くならないかなあ、と貧しい私は思ったりもします、が。
先日も、真っ赤な車を横付けにしてパンを買いに来た、セレブ風の奥様を見かけました。この先、ああいう人が増えてくるのかしらん・・・。
ともあれ、本当においしくて、おすすめのパン屋さんです。
気分もフトコロもプチリッチな時に、ぜひどうぞ。
【高畑】(2005.8記)

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