最近、雑誌でしょっちゅう取りあげられている、このあたりには不似合いきわまりない、こじゃれたパン屋さんです。パンの種類がとっても豊富で、朝、昼、晩と時間ごとに雰囲気の違うパンが焼き上がってきます。たとえば朝はクロワッサンがどっさり、昼は総菜パン中心、夜はバゲットや食パンといったところ。
このお店、前から混んではいたのですが、最近のランチタイムの混みようはかなりのものがあります。狭い店内に、ひしめき合うOLたち・・・。男性客は当然というかなんというか、少なめです。狭いというのに、えんえんと選んでいる人とかがいて、一人買ったら一人出て行け、そこのOL二人連れ! なんて感じで、心の狭い私は、たまにいらっと来たりします。
物色している間にも、次々と焼きたてパンが鉄板ごと運ばれてきます。人と人の間隙をぬうようにして、パンを投入する店員さん。焼きたてパンの乗った鉄板に、あくまでひかえめに、けれどもいっせいに、群がる女子たち。壮観です。だけど、いつか誰かが鉄板で火傷しないか、すでに誰かが火傷したことあるんじゃないか、と心の汚れた私は、余計なことを考えてしまいます。
お値段の方もこじゃれた感じで、さして大きくもない総菜パンが、200円オーバーは当たり前、よく考えて選ばないと、パンを3つ買っただけで、800円近くになってしまうことも。もちろん、安めのパンもあります。50円くらいものなんかもあって、選びようによってはお得におさめることが出来ます。
なんだか文句ばかり言ってるみたいですが、肝心の味の方は、かなりおいしいです。
私のお気に入りは、レーズンとクルミを練り込んだ全粒粉パン。もちもち感と、たっぷりの具材が、たまりません。あと、いちじくの入ったパンも良いです。練りこみ系のパンが多いのは好みです。これらは、ちょっとびっくりするくらい、おいしかったです。
いじましい発言ですが、やはり高いだけあって、そこらの町のパン屋とは一線を画した味わいです。凝った味がする、とでもいいましょうか。
また、徹底的に素材にこだわっているお店らしく、「下仁田ねぎ」「大分産有機栽培れんこん」「自家製ヨーグルト」てな単語が、商品説明のプレートには飛び交っています。
さらにいじましいことをいうと、ふつうの野菜でいいからもう少し安くならないかなあ、と貧しい私は思ったりもします、が。
先日も、真っ赤な車を横付けにしてパンを買いに来た、セレブ風の奥様を見かけました。この先、ああいう人が増えてくるのかしらん・・・。
ともあれ、本当においしくて、おすすめのパン屋さんです。
気分もフトコロもプチリッチな時に、ぜひどうぞ。
【高畑】(2005.8記) |