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創元世界史ライブラリー
フィッシュ・アンド・チップスの歴史
英国の食と移民
パニコス・パナイー 著 / 栢木 清吾 訳
内容紹介
日常食から読む、移民と階級社会の英国史。
19世紀の英国に生まれ、20世紀前半には安くて栄養満点の日常食として労働者階級に広まったフィッシュ・アンド・チップス。その魚の衣揚げの起源はユダヤの食文化にあり、揚げた細切りのジャガイモは、フランスに由来すると考えられる。お店の経営者には移民が多く、その出身地はイタリア、キプロス、中国と多岐にわたっていた。ディケンズやドイルなど英国文学ファンにも味わい深い、移民と階級社会を映しこんだ本。図版多数。もっと見る
目次
はじめに
第1章 起源
1 イギリスにおける魚食とジャガイモ食の初期の歴史
2 フィッシュとチップスの結婚
3 フィッシュ・アンド・チップス業界の拡大
4 フィッシュ・アンド・チップスの誕生
第2章 発展
1 最盛期
2 衰退
3 変化と生き残り
第3章 イギリスらしさ
1 労働者階級の食べもの
2 ナショナル・アイコンの構築
3 海を渡るフィッシュ・アンド・チップス
4 フィッシュ・アンド・チップスの「イギリスらしさ」
第4章 エスニシティ
1 外国から来たフィッシュ・アンド・チップス
2 ユダヤ人の食べもの
3 フィッシュ・アンド・チップスを売る外国人たち
4 フィッシュ・アンド・チップス店という坩堝
第5章 フィッシュ・アンド・チップスの意味
1 食の歴史と遺産
2 持ち帰り料理
3 イギリスらしさ
4 移民
訳者あとがきもっと見る
著者紹介
※著者紹介は書籍刊行時のものです。[著]パニコス・パナイー(パナイー,パニコス)
1962年ロンドン生まれ。デ・モントフォート大学ヨーロッパ史教授。研究分野はイギリス移民史、ドイツ近代史、第一次世界大戦史、食文化史と幅広く、Migrant City: New History of London (2020), Germans as Minorities during the First World War (2014), Spicing up Britain: The Multicultural History of British Food (2008)など多数の著作がある。既刊の邦訳書として『近現代イギリス移民の歴史―寛容と排除に揺れた200年の歩み』(人文書院)がある。[訳]栢木 清吾(カヤノキ セイゴ)
1979年大阪生まれ。神戸大学総合人間科学研究科博士後期課程修了。現在、同大学国際文化学研究推進センター研究員。翻訳者。専門は移民研究、カルチュラル・スタディーズ。著書に『ふれる社会学』(共著、北樹出版)、『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』(共著、ナカニシヤ出版)など。翻訳書に、ニケシュ・シュクラ編『よい移民』(創元社)、アーロン・S・モーア『「大東亜」を建設する』(共訳、人文書院)などがある。もっと見る
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メディア情報
表紙訂正のお知らせ
訂正内容につきましては、こちらをご参照ください。 >>>PDF:130KB
なお、今回の表紙の誤植の責任は、ひとえに弊社編集局に帰するものです。 その結果、著者であるパニコス・パナイー氏および、日本語版翻訳者である栢木清吾氏に対して、多大なご迷惑をおかけしたことを、この場を借りてお詫び申し上げます。