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軟式ボールの社会学

近代スポーツの日本的解釈の可能性


三谷 舜 著

単行本

刊行年月日:2025/03/13
ISBN:978-4-422-20480-2
判型:A5判 210mm × 148mm
造本:並製
頁数:240頁

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内容紹介

軟式に向けられる「損なイメージ」を覆す

野球、ソフトボール、テニスで使用されるボールの1種である「軟式ボール」に着目し、スポーツの構成要素である「用具」が、スポーツが持つおもしろさや教育性といった内在的な価値にいかに関わっているのか、人々がそれらをどのように受容し、発展させてきたのかを明らかにする。
軟式野球、軟式テニスといった軟式ボール競技は、敗戦後の物資不足と教育現場での普及の中で日本独自に発展した。そのような軟式ボールの発明と普及は、「近代スポーツの日本的解釈」の発明と普及の系譜であるとも言えよう。


おもな目次

序章
軟式ボールを取り巻く状況
スポーツ用具をめぐるポリティクス
用具とスポーツの価値の関係

第1章 軟式ボール競技の現状と課題
第1節  軟式競技を統括する中央競技団体の現状
第2節  軟式ボールを使うスポーツの競技人口の推移と学校教育
第3節  軟式競技のイメージ

第2章  新しいスポーツを「興奮の探求」から読み解くこととその可能性
第1節  スポータイゼーションとは何か
第2節  スポーツにおける興奮の探求
第3節  近代スポーツの原理とスポータイゼーション

第3章 軟式スポーツの文化はいかにして作られたのか
第1節 軟式ボール誕生小史
第2節 戦後日本のスポーツと軟式野球
第3節 軟式スポーツの発展を「スポータイゼーション」として読む

第4章 スポーツ用具とスポーツの「おもしろさ」の関係
第1節 スポーツ用具と技術の分類
第2節 テクノロジーがスポーツに与えた影響
第3節 現代のスポーツと用具の関係

第5章 軟式スポーツのいま
第1節 スポーツの都市化とアーバンスポーツの登場
第2節 Baseball 5とは何か?
第3節 アーバンスポーツと「興奮の探求」


終章

あとがき/注/参考文献/索引
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目次

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著者紹介

[著]三谷 舜(ミタニ シュン)
1994年鳥取市生まれ、その後大阪府東大阪市にて育つ。2021年より中京大学スポーツ科学部任期制講師。
2023年 立命館大学大学院社会学研究科応用社会学専攻博士課程後期課程修了、博士(社会学)。専門はスポーツ社会学、スポーツ文化論。特に、スポーツ用具とスポーツの変容の関連について研究している。また、ソフトボールの指導者としても活動し、2023年U23男子ワールドカップに日本代表総務スタッフとして帯同し準優勝、2023年から大学男子選抜チームのアシスタントコーチも務める。
主な著書に『スポーツ社会学事典』(共著、丸善出版)、『パルクールジムにおける「環境の用具化」:パルクールにおけるスタイルと環境の考察に向けて』(立命館大学人文科学研究所紀要130号)、『パルクールと都市 : トレイサーのエスノグラフィ』(共訳、ミネルヴァ書房)、『サーフィン・スケートボード・パルクール:ライフスタイルスポーツの文化と政治』(共訳、ナカニシヤ出版)などがある。

※著者紹介は書籍刊行時のものです。
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