TOPICS 更新履歴

2024.12.02
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2024.11.15
「子どもの本100問100答」を更新しました。
2024.11.01
「今月のおすすめ本」を更新しました。
2024.10.15
「子どもの本100問100答」を更新しました。
2024.09.15
「子どもの本100問100答」を更新しました。

書籍紹介動画

学校・図書館さまにおすすめの書籍の内容を、動画でご紹介します。

動画一覧はこちら(YouTube)

今月のおすすめ本

おすすめの新刊や話題の書籍を、教育・図書館関係者さまの推薦のことばとともにご紹介します。

世界で一番美しい工具図鑑

世界で一番美しい工具図鑑

セオドア・グレイ著/ニック・マン写真/高野倉匡人監修/武井摩利訳
定価 4,500円(税込)

世界的ベストセラー『世界で一番美しい元素図鑑』で知られる著者が118種類の工具を美しい写真と共に紹介。前代未聞のコレクションであり、工具愛好家必携の一冊。

シリーズ「あいだで考える」2024年5冊セット

シリーズ「あいだで考える」2024年5冊セット

最首悟、栗田隆子、いちむらみさこ、斎藤真理子、古田徹也著
定価 7,400円(税込)

不確かな時代を共に生きていくために必要な「自ら考える力」「他者と対話する力」「遠い世界を想像する力」を養う多様な視点を提供する、10代から読める人文書シリーズ。

はたらく図書館

はたらく図書館

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

はたらく製本所

はたらく製本所

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

はたらく中華料理店

はたらく中華料理店

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

はたらく本屋

はたらく本屋

吉田亮人写真/矢萩多聞文
定価 2,420円(税込)

朝から晩まで、ひとつの職業の人にはりついて、その仕事や暮らしぶりを見つめてみた。大人と子どもがともに読みながら「はたらく」ことの意味を考える写真絵本シリーズ。

奇妙で不思議な樹木の世界

奇妙で不思議な樹木の世界

英国王立園芸協会監修/ジェン・グリーン著/クレア・マケルファトリックイラスト/加藤知道訳
定価 2,750円(税込)

樹木の基本的な性質や驚くべき生態、ほかの動植物とのかかわり、自然環境における役割などについて、科学的な観点からわかりやすく説明した、科学絵本の傑作!

樹木図鑑

自然科学ハンドブック 樹木図鑑

アレン・J・クームス著/マシュー・ウォード写真/原登志彦、西川栄明監訳/千葉啓恵訳
定価 4,400円(税込)

1,600点以上の写真や図版とともに500種以上の交配種を含む世界中の樹種を紹介。簡潔な解説で、それぞれの種の主な特徴を素早く学べるポケットガイド。

貝類図鑑

自然科学ハンドブック 貝類図鑑

S.ピーター・ダンス著/マシュー・ウォード、サイモン・エイケン写真/黒住耐二監訳/山崎正浩訳
定価 3,960円(税込)

自然科学ハンドブックシリーズの第5弾。採集、保管などの基礎知識に加え、貝類482種を最新の分類体系で解説。米国スミソニアン協会公認。

美しいトマトの科学図鑑

美しいトマトの科学図鑑

矢守航、矢守那海子、松島依子著
定価 1,980円(税込)

50種類のかわいいトマトの写真集。著者のひとりである矢守航・東京大学農学部准教授が、東大の農場で育て、うま味、酸味、季節とうま味の関係などを科学分析しました。

奇妙で不思議な土の世界

奇妙で不思議な土の世界

英国王立園芸協会監修/ウェンジア・タンイラスト/ジャクリーン・ストラウド、マーク・レッドマイル=ゴードン著/林健太郎監訳/北川玲訳
定価 2,420円(税込)

地球上の生きものの暮らしを支える土について、多様な観点から解説。土の成分や性質、生物とのかかわり、自然環境のなかでの役割など、土と土がもたらす恩恵を解き明かす。

「科学のキホン」シリーズ 全4巻セット

「科学のキホン」シリーズ 全4巻セット

カート・ベイカー、ヘレン・ピルチャー、アリ・O・セゼル、ケン・アシュウェル著/東辻千枝子、日髙翼訳/野田泰子監訳/久保美代子訳
定価 12,320円(税込)

日常生活のあらゆる場面に、サイエンスはかくれている! 物理学/生物学/化学/解剖学の「キホン」を手描き風のイラスト&解説でサポートする入門書シリーズ(全4巻)。

シリーズ「あいだで考える」創刊5冊セット

シリーズ「あいだで考える」創刊5冊セット

頭木弘樹、戸谷洋志、奈倉有里、田中真知、坂上香著
定価 7,920円(税込)

不確かな時代を共に生きていくために必要な「自ら考える力」「他者と対話する力」「遠い世界を想像する力」を養う多様な視点を提供する、10代から読める人文書シリーズ。

身近なモノやサービスから学ぶ「情報」教室シリーズ①~⑤【全5巻セット】

身近なモノやサービスから学ぶ「情報」教室シリーズ①~⑤【全5巻セット】

土屋誠司編著/松本和幸、芋野美紗子、鈴木基之、柘植覚著
定価 13,750円(税込)

まるで授業を受けているような感覚が味わえる読みやすくて楽しい入門書。高校の「情報」の学習範囲に準拠し、写真や図表を豊富に掲載。学生から社会人まで役立ちます。

子どもの本
100問100答

子どもの本に関わる質問や疑問にQ&A形式でお答えします。内容は月替わりで更新いたします。
※2013年8月刊行『子どもの本100問100答』(一般財団法人大阪国際児童文学振興財団編)より抜粋
(2024.11.15更新)

まど・みちおの童謡「ぞうさん」が好きです。ほかにどんな詩がありますか?

まど・みちおの「ぞうさん」

 「ぞうさん」は、まど・みちおの代表的な童謡です。1952年12月、團伊玖磨が曲をつけ、NHK ラジオで放送されて国民的童謡となりました。作品は、短くわかりやすい言葉のなかに、子どもがゾウの母子に共感し、それらを通して自らも母との関係を認識していく様子が表現されています。

まど・みちおの詩の世界

 「ぞうさん」のほかにも、「やぎさんゆうびん」や「おさるがふねをかきました」など、曲がつけられた有名な作品が多くあります。

 僕のほっぺたを歩くてんとうむしから自分の存在をあらためて見つめる「二本足のノミ」、生きるもの同士が非常な緊張感をもって対峙する「イナゴ」、無機質なもののなかに生命や自己存在を見つけ出す「つけもののおもし」など、鋭く対象を見つめたみずみずしい詩も印象に残ります。

 まど作品のもう一つの魅力に、無尽蔵ともいえる言葉遊びがあります。「きりんはきりん/きりっときりん/きりょうもきしょうも/きふうもきぶんも/きっぱりきまって/ぎりにもきりん/きっすいきりん」。日本語の特徴を活かした言葉遊びは、思わず口ずさみたくなる響き、リズムがあり、そのなかに「きりんとは何か」という存在への問いかけが読み取れます。

 このように、まどの世界は、身近なできごとをシンプルな言葉で綴りながら、そこに普遍的な哲学を読み取ることができ、想像を宇宙にまで広げられるのが特徴です。『まど・みちお全詩集』(伊藤英治編、理論社、2001新訂版)で全作品を読むことができ、ほかにも『まど・みちお詩の本 まどさん100歳100詩集』(伊藤英治編、理論社、2010)など、数多くの詩集が出版されています。

谷川俊太郎や阪田寛夫の詩の世界

 言葉と意味は深くつながっていますが、それを一度切り離し、また破壊することによって、言葉そのものの意義を考えさせる作家に谷川俊太郎がいます。『ことばあそびうた』(福音館書店、1973)には「いるかいるか/いないかいるか/いないいないいるか/いつならいるか/よるならいるか/またきてみるか」(いるか)など、詩の楽しさが伝わってきます。『みみをすます』(福音館書店、1982)や『どきん』(理論社、1983)など、感覚が研ぎ澄まされていき、詩体験のすばらしさを味わえる詩集も見逃せません。

 一方、阪田寛夫は子どもの内面や本音をユーモアを交えながら描いた詩を数多く書いています。「さっちゃん」「おなかのへるうた」は、まどの作品同様、曲がつけられて歌われ、親しまれています*1。『てんとうむし』(童話屋、1988)など、詩の世界が広がる詩集もおすすめです。「クラスかい/ぼくのしかいはごかいめで/にかいの教室四時にさんかい」(にわかにわか)は、まど・みちおとの共著『まどさんとさかたさんのことばあそび』(小峰書店、1992)に収録されている言葉遊び歌です。

金子みすゞの詩の世界

 日常のできごとを類まれな感性で詩にし、想像力を発揮した大正期の童謡作家に金子みすゞがいます。イワシの大漁でわく港とは裏腹に、海のなかでの弔いに思いを馳せる「大漁」は、弱きもの、小さきものに寄り添います。「子供が子雀つかまへた/その子のかあさん笑つてた/雀のかあさんそれみてた/お屋根で鳴かずにそれ見てた」と歌われる「雀のかあさん」にも通じますが、〈地球という一つの共同体のなかでの謙虚さ〉*2が感じられます。

 名もなき存在に思いを寄せ、その生は決して無用ではなく、存在自体が尊いことを歌った「土」など、普段顧みられない存在に目を向け、権力を振りかざす者に揺さぶりをかけ続けたみすゞの詩はいまも新鮮です。

詩の世界を楽しむ

 詩には、詩人の研ぎ澄まされた感性、対象を見つめる独自の視点、日本語特有のリズムや響きが盛り込まれています。詩を読むことは、散文とは異なるこうした世界の魅力を味わい親しむことで、日常を見る目の豊かさを養うことといえるでしょう。

*注1.伊藤英治編『阪田寛夫全詩集』理論社、2011 *注2.矢崎節夫「金子みすゞ」『金子みすゞ全集』別巻、JULA出版局、1984

カタログ
ダウンロード

毎年4月に発行している学校・公共図書館さま向け図書カタログや、
4月以降に刊行した新刊のチラシを下記よりダウンロードしていただけます。

SDGs関連本特集