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2024.04.16
「子どもの本100問100答」を更新しました。
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「今月のおすすめ本」を更新しました。
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書籍紹介動画

学校・図書館さまにおすすめの書籍の内容を、動画でご紹介します。

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今月のおすすめ本

おすすめの新刊や話題の書籍を、教育・図書館関係者さまの推薦のことばとともにご紹介します。

ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑 改訂版

ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑 改訂版

柴山元彦著
定価 1,980円(税込)

大人気石探しガイドブックシリーズ第1巻が大幅改訂。図鑑は4種を入替。スポットガイドは新規19か所を含む全24か所を収録。写真やデータ類も刷新、使い勝手がアップ。

改訂版 恐竜と古代の生き物図鑑

改訂版 恐竜と古代の生き物図鑑

ダレン・ナイシュ監修/ジョン・ウッドワード著/田中康平監訳/喜多直子訳
定価 2,970円(税込)

はるか昔、地球には恐竜をはじめ見たこともないような生き物が暮らしていた。1000点以上のフルカラー画像とともに最新研究から解明された古生物の驚くべき世界を紹介。

能力で人を分けなくなる日

能力で人を分けなくなる日

最首悟著
定価 1,540円(税込)

能力主義と優生思想、人との関わり、個・自立・責任、生と死などの問題を著者と中高生が話しあい、いのちに価値づけはできるのか、共に生きるとはどういうことかを考える。

現代民俗学入門

現代民俗学入門

島村恭則編
定価 1,980円(税込)

トイレのスリッパ、火葬場の箸わたしからネット上の美談、LGBTQIA+まで。現代社会に潜むいろいろな疑問や話題を、民俗学の知識と図解でわかりやすく解説します。

「科学のキホン」シリーズ 全4巻セット

「科学のキホン」シリーズ 全4巻セット

カート・ベイカー、ヘレン・ピルチャー、アリ・O・セゼル、ケン・アシュウェル著/東辻千枝子、日髙翼訳/野田泰子監訳/久保美代子訳
定価 12,320円(税込)

日常生活のあらゆる場面に、サイエンスはかくれている! 物理学/生物学/化学/解剖学の「キホン」を手描き風のイラスト&解説でサポートする入門書シリーズ(全4巻)。

写真でみる 紫式部の有職装束図鑑

写真でみる 紫式部の有職装束図鑑

仙石宗久著
定価 3,520円(税込)

皇室の衣装のすべてを知る筆者が解説。豊富なカラー写真で、紫式部の生涯と装束や源氏物語にまつわる衣食住を紹介する入門書。

シリーズ「あいだで考える」創刊5冊セット

シリーズ「あいだで考える」創刊5冊セット

頭木弘樹、戸谷洋志、奈倉有里、田中真知、坂上香著
定価 7,920円(税込)

不確かな時代を共に生きていくために必要な「自ら考える力」「他者と対話する力」「遠い世界を想像する力」を養う多様な視点を提供する、10代から読める人文書シリーズ。

ひと目でわかる 政治のしくみとはたらき図鑑

ひと目でわかる 政治のしくみとはたらき図鑑

吉田徹監修/豊島実和訳
定価 3,960円(税込)

政治の必要性や主要な統治方法・制度、政治哲学から、今日における国際的課題まで、政治のありようを簡潔な解説と豊富なイラストで示した、これまでにないビジュアル図鑑。

身近なモノやサービスから学ぶ「情報」教室シリーズ①~⑤【全5巻セット】

身近なモノやサービスから学ぶ「情報」教室シリーズ①~⑤【全5巻セット】

土屋誠司編著/松本和幸、芋野美紗子、鈴木基之、柘植覚著
定価 13,750円(税込)

まるで授業を受けているような感覚が味わえる読みやすくて楽しい入門書。高校の「情報」の学習範囲に準拠し、写真や図表を豊富に掲載。学生から社会人まで役立ちます。

子どもの本
100問100答

子どもの本に関わる質問や疑問にQ&A形式でお答えします。内容は月替わりで更新いたします。
※2013年8月刊行『子どもの本100問100答』(一般財団法人大阪国際児童文学振興財団編)より抜粋
(2024.4.16更新)

子どもが喜ぶのでおはなし会では大型絵本を読んだ方がいいのでしょうか?

大型絵本はどんな本? いつからあるの?

 元の版型を50~60センチほどのサイズに拡大した大型絵本*1が登場するのは、1994年の偕成社の『はらぺこあおむし』が最初です。1998年に福音館書店が、「こどものとも劇場」シリーズとして、『おおきなかぶ』*2や『ぐりとぐら』*3などを出版します。90年代はこの2社だけでしたが、「読み聞かせ」活動がさかんになる2000年代以降、各社の人気絵本を拡大した大型絵本がぞくぞく出版されるようになり、現在150冊ぐらいが出版されています。

 大型絵本のサイズは、同じ比率での拡大ですが、造本は、厚紙をコーティングしたボードブック仕様で、見返しのない無線綴じになります。紙の質感が変わり、色がちがって見えることがあります*4

大型絵本が選ばれる理由

 おはなし会の絵本は、最後列まで絵がよく見えることが条件です。細かい部分が読みとれない絵本も不向きです。おはなし会が、図書館のおはなしの部屋ぐらいの規模であれば、「こどものともシリーズ」の絵本や『11ぴきのねこ』*5などのロングセラーに多いB5判ぐらいの大きさの絵本も十分楽しむことができます。ところが、おはなし会で長年読まれてきたこのサイズの絵本が、小さすぎるという理由で使われなくなっています。おはなし会がクラス単位、学年単位、時には講堂でのイベントとして開催されることが多くなってきたからです。広い場所で大人数で楽しむために、大きい版型のはっきりした絵が選ばれます。絵本のサイズは年々大きくなり、近年はA4判より大きいサイズが増えています。さらにぐっと大きい大型絵本は、大人数のおはなし会の需要に合わせてつくられているといえるでしょう。

大型絵本は演劇的?

 大型絵本は特設の書架台に置き、読み手が添付のテキストを読み、別の人がページをめくるという方法がよくとられています。絵を見せ、文を読み、ページをめくるという1人が表現していた三つの要素を複数で表現します。素早くめくろうにも重いので、舞台の転換のようにゆっくりと開かれます。「こどものとも劇場」の名前のとおり、演劇的な展開に似てきます。

 絵本を読んでいると、子どもたちが身体を小さく変身させて絵本のページのなかに飛びこんでくるような気がよくするのですが、大型絵本の場合は、目の前に現れる等身大の劇空間を楽しんでいるように感じます。同じ絵本でも楽しみ方の質が異なっているのではないでしょうか。

大型化は本の味わいを変える

 絵本の大きさが変わると味わいも変化します。『そらまめくんのベッド』*6の舞台は、野原の小さな豆たちの世界ですが、大型絵本の中の大きな「そらまめくん」は、なんだか豆のぬいぐるみのようです。『きょだいなきょだいな』*7では、100人のこどもと巨大なピアノや石けんが登場しますが、大型化でよりダイナミックさを感じます。大型化に適しているかどうかは作品によりますが、拡大することで、完成していた絵本の世界のバランスをくずすことも多いのです。元の絵本の魅力がそこなわれていないか、確かめて選びましょう。

大きさではなく内容で選ぶ

 絵本が大きさを理由に選ばれないのは、とても残念なことです。何千冊もの本から選ぶのと150冊ほどの大型絵本から選ぶのでは、豊かさがまるでちがいます。「大型で絵がはっきりしている」という理由を優先しなくてすむように、おはなし会の規模を変えていくことも必要ではないでしょうか。大きい絵本も小さい絵本も、その大きさならではの魅力があります。聞き手に合わせて、さまざまな大きさの絵本を楽しみましょう。

*注1.架空社は1992年から1994年にオリジナルの大型絵本を3冊出版。 *注2.佐藤忠良作、福音館書店、1966 *注3.中川李枝子作、大村百合子絵、福音館書店、 1967 *注4.ほるぷ出版は『ちびゴリラのちびちび』などを「大きな絵本」として出版。40セン チ弱とやや小さく、造本は元の本と同じである。 *注5.馬場のぼる作、こぐま社、1967 *注6.なかやみわ作、福音館書店、2001 *注7.長谷川摂子文、降矢なな絵、福音館書店、2001

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