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われらの子ども
米国における機会格差の拡大
ロバート・D・パットナム 著 / 柴内 康文 訳
内容紹介
〈夢なき社会〉と化した米国の姿を、子どもの物語と社会調査で活写した、全米ベストセラー!!
子どもたちにはもう、平等な成功のチャンスはない!
米国の社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)の衰退を論じ、≪朝日新聞 ゼロ年代の50冊2000~2009≫にも選ばれた『孤独なボウリング』の著者が再び世に問う、アメリカン・ドリームの危機。世代・人種・社会階層の異なる市民へのインタビューと、緻密な統計分析を通して、成功の機会格差の固定化を実証し、未来の世代への警鐘を鳴らす全米ベストセラー。
==推薦者の言葉==(五十音順)
■駒崎弘樹氏(認定NPO法人フローレンス代表理事)
子どもの貧困に蝕まれる日本への警世の書。
全ての子どもは親の子であるだけでなく「われら社会の子」だと気づかなければ、本書が描く米国の悲劇は、我ら日本の未来になる。
■古市憲寿氏(社会学者)
トランプがアメリカを壊したのではない。アメリカはとっくに壊れていた。本書は、膨大なインタビューをもとに分裂国家アメリカの「絶望」と「希望」を鮮やかに描き出す。
■ブレイディみかこ氏(英国在住保育士/ライター)
チャールズ・ディケンズは小説家として、ロバート・パットナムは社会学者として、貧困と格差の固定が社会的危機の根元にあることを警告している。
■湯浅誠氏(社会運動家/法政大学教授)
人生のすべてを覆い尽くしてしまう機会格差の加速化する拡大を止めるには?――潤いを失った社会が偽の<救世主(ヒーロー)>に焼き尽くされる前に、私たちはこの感覚を取り戻さなければならない。
■渡辺靖氏(慶應義塾大学教授)
「私の子ども」から「われらの子ども」への意識転換は可能か。社会関係資本論の第一人者が描く処方箋は日本の未来にとっても極めて有用である。
==米国書評抄==
ロバート・D・パットナムはハーバード大学の社会科学の専門家だが、市民社会の詩人と表現した方がよいだろう。『われらの子ども』の中で彼は、タイムリーな話題に高水準の議論を展開する才能を発揮している。本書を読み終わったとき、平等な機会に満足していると感じることは誰にもできない。
―Jason DeParle、ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー
パットナムの新しい本は目を見張るものだ。重要な政治家候補はアメリカには階層がないと主張するが、パットナムは私たちに現実を―しかし同時に勇気づけるものを示した。
―Alan Wolfe、ワシントン・ポスト・ブック・ワールド
不平等にかんする現在の議論の多くは、奇妙に抽象的だ。過去2世代にわたりアメリカの中産階級に起こったことには耳を傾けず、たった1%の超過に焦点を当てている。政治学者のロバート・パットナムはこの空白に踏み入れ、アメリカ人に、何が彼らの社会に起こったのかに直面させる。真の傑作だ。
―フランシス・フクヤマ、ファイナンシャル・タイムズ
本書のタイトルは皮肉的だ。自分たちの子どもを愛することが、他の人々の子どもたちの可能性を破壊することになるとは……。信じられないほど役に立つ必読書。
―Stephen Marche、Esquireもっと見る
目次
《おもな目次》
第1章 アメリカンドリーム――その神話と現実
1 ドン
2 フランク
3 1950年代のポートクリントンにおける階級格差
4 リビー
5 ジェシーとシェリル
6 21世紀のポートクリントンにおける階級格差
7 チェルシー
8 デヴィッド
9 アメリカにおける不平等――広範な構図から
10 二つのアメリカへ?
11 概念上の注記
第2章 家族
1 アンドリューとその家族
2 ケーラとその家族
3 米国における家族構造の変化
4 なぜいま二層化が起こったのか
5 二層化のもたらすもの
第3章 育児
1 シモーヌ、カールとデズモンド
2 ステファニー、ローレンとミシェル
3 イライジャ
4 子どもの発達――判明しつつあること
5 育児における長期蛍光
第4章 学校教育
1 クララ、リカルドとイザベラ
2 トロイ高校
3 ローラとソフィア
4 サンタアナの学校
5 オレンジ郡のラティーノをクララから見ると
6 学校――誰とともに通うかが、重要な意味を持つ
7 課外活動
8 教育達成における長期蛍光
第5章 コミュニティ
1 マーニー、エレノアとマデリーン
2 モリー、リサとエイミー
3 コミュニティと子どもたち――社会的ネットワーク、助言者(メンター)、近隣地域、教会
4 社会的ネットワーク
5 助言者(メンター)と「実際知(サヴィ)」
6 近隣地域
7 宗教コミュニティ
第6章 何をすべきか
1 機会不平等と経済成長
2 機会不平等と民主主義
3 機会不平等と道徳的義務
4 何をすべきか?
5 機会格差を減らすことはできる
『われらの子ども』のストーリー
謝辞
訳者解説
原注
訳注もっと見る
著者紹介
※著者紹介は書籍刊行時のものです。[著]ロバート・D・パットナム(パットナム,ロバート・D)
ロバート・D・パットナム(Robert D. Putnam)
1941年米国ニューヨーク州ロチェスター生まれ。1970年にイェール大学で学位取得。ミシガン大学を経て、現在ハーバード大学教授。この間ハーバード大学ケネディ行政大学院学長、米国政治学会会長等を歴任、またヨハン・スクデ政治学賞や米国人文科学メダルを受賞した。既刊の邦訳書として『哲学する民主主義』(NTT出版、2001年)、『孤独なボウリング――米国コミュニティの崩壊と再生』(柏書房、2006年)、『流動化する民主主義』(ミネルヴァ書房、2013年、編著)がある。[訳]柴内 康文(シバナイ ヤスフミ)
柴内康文(しばない・やすふみ)
1970年千葉市生まれ。1994年東京大学文学部卒、1999年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得。同志社大学社会学部准教授を経て、現在東京経済大学教授。専門はメディア論、コミュニケーション論。著書に『デジタル情報社会の未来(岩波講座現代第9巻)』(岩波書店、2016年、共著)、『ソフト・パワーのメディア文化政策』(新曜社、2012年、共編著)、翻訳書に『孤独なボウリング――米国コミュニティの崩壊と再生』(柏書房、2006年)などがある。もっと見る
米国書評抄
★☆★米国書評抄★☆★
ロバート・D・パットナムはハーバード大学の社会科学の専門家だが、市民社会の詩人と表現した方がよいだろう。『われらの子ども』の中で彼は、タイムリーな話題に高水準の議論を展開する才能を発揮している。本書を読み終わったとき、平等な機会に満足していると感じることは誰にもできない。
―Jason DeParle、ニューヨーク・タイムズ・ブックレビュー
パットナムの新しい本は目を見張るものだ。重要な政治家候補はアメリカには階層がないと主張するが、パットナムは私たちに現実を――しかし同時に勇気づけるものを示した。
―Alan Wolfe、ワシントン・ポスト・ブック・ワールド
不平等にかんする現在の議論の多くは、奇妙に抽象的だ。過去2世代にわたりアメリカの中産階級に起こったことには耳を傾けず、たった1%の超過に焦点を当てている。政治学者のロバート・パットナムはこの空白に踏み入れ、アメリカ人に、何が彼らの社会に起こったのかに直面させる。真の傑作だ。
―フランシス・フクヤマ、ファイナンシャル・タイムズ
本書の主たる貢献は、過去半世紀にわたり、家族や学校に対して社会的、経済的、政治的な支援の形で行われた侵食に関する重要な研究を、わたしたち聴衆に丁寧に知らしめてくれた点にある。『われらの子ども』は情熱的で、緊急な本だ。
―Jill Lepore、ザ・ニューヨーカー
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