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上昇(アップスウィング)
アメリカは再び〈団結〉できるのか
ロバート・D・パットナム 著 / シェイリン・ロムニー・ギャレット 著 / 柴内 康文 訳
内容紹介
過去百年から未来への上昇へのヒントを探る
緻密な統計分析と幅広い領域を見渡すダイナミックな論理展開で、現代アメリカにおける格差拡大の背景と社会関係資本〈ソーシャルキャピタル〉の重要性を論じてきたR・D・パットナム。
『孤独なボウリング』『われらの子ども』などのベストセラーに次ぐ本書では、気鋭の作家S・R・ギャレットの協力のもと、アメリカの過去100年における「われわれ(We)」性の上昇と下降が描く逆U字曲線に着目する。
19世紀末には極端な個人主義だったアメリカ社会が、約半世紀をかけて徐々に差別と格差を縮小させ、利他性とコミュニティ志向を強めたのち、1960年代をピークに再び下降して現在の排他的な差別・格差社会に至るまでの大きな流れを、政治・経済・社会・文化・人種・ジェンダーなどさまざまな角度から検証。危機的状況にある現在のアメリカが再び〈上昇〉するためのヒントを探る。もっと見る
目次
〈おもな目次〉
第一章 過ぎ去りしは序幕
第二章 経済――平等性の盛衰
第三章 政治――部族主義から礼譲へ、そして元通りに
第四章 社会――孤立と連帯の間
第五章 文化――個人主義 対 コミュニティ
第六章 人種とアメリカの「われわれ」
第七章 ジェンダーとアメリカの「われわれ」
第八章 二〇世紀の弧
第九章 漂流と統御
謝辞
訳者あとがき
原注
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著者紹介
※著者紹介は書籍刊行時のものです。[著]ロバート・D・パットナム(パットナム,ロバート・D)
ロバート・D・パットナム(Robert D. Putnam)
1941年米国ニューヨーク州ロチェスター生まれ。1970年にイェール大学で学位取得。ミシガン大学を経て、現在ハーバード大学名誉教授。この間ハーバード大学ケネディ行政大学院長、米国政治学会会長等を歴任、またヨハン・スクデ政治学賞や米国人文科学メダルを受賞した。既刊の邦訳書として『哲学する民主主義』(NTT出版、2001年)、『孤独なボウリング――米国コミュニティの崩壊と再生』(柏書房、2006年)、『流動化する民主主義』(ミネルヴァ書房、2013年、編著)、『われらの子ども――米国における機会格差の拡大』(創元社、2017年)、『アメリカの恩寵――宗教は社会をいかに分かち、結びつけるのか』(柏書房、2019年、共著)がある。[著]シェイリン・ロムニー・ギャレット(ギャレット,シェイリン・ロムニー)
シェイリン・ロムニー・ギャレット(Shaylyn Romney Garrett)
作家、社会起業家。ハーバード大学卒(行政学専攻)。ロバート・D・パットナムとデヴィッド・E・キャンベルの共著書『アメリカの恩寵』(柏書房、2019年)への寄稿をはじめ、多くのメディアで精力的に執筆、講演を行なうとともに、さまざまな企業、組織へのコンサルティングを手掛けている。社会起業家としてはアスペン研究所の主宰する「Weave, The Social Fabric Project」の創設に貢献し、シチズン・ユニバーシティやブレイバー・エンジェルズなどのNPO団体でも活動している。[訳]柴内 康文(シバナイ ヤスフミ)
柴内康文(しばない・やすふみ)
1970年千葉市生まれ。1994年東京大学文学部卒、1999年東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得。同志社大学社会学部准教授を経て、現在東京経済大学教授。専門はメディア論、コミュニケーション論。著書に『ソフト・パワーのメディア文化政策』(新曜社、2012年、共編著)、『日本とアジアの民主主義を測る――アジアンバロメータ調査と日本の21世紀』(勁草書房、2021年、共著)、翻訳書に『孤独なボウリング――米国コミュニティの崩壊と再生』(柏書房、2006年)、『われらの子ども――米国における機会格差の拡大』(創元社、2017年)、『アメリカの恩寵――宗教は社会をいかに分かち、結びつけるのか』(柏書房、2019年)などがある。もっと見る
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