創元社NEWS*2024年11月号

ちかごろ感性が摩耗してきたので映画でもみようと思い、塚口サンサン劇場で山中瑶子監督の『ナミビアの砂漠』をみてきました。何を語ってもネタバレになるような作品ではないのですが、内容についてはここで書くのはやめておきます。ただ見終わったあとに深いダメージがあるというか、なぜか過去のトラウマを思い出すような作品で、ここしばらくこの映画のことばかり考えてしまいます。
他の人の感想をSNSでさぐると、『蛇にピアス』や岡崎京子作品あたりを想起する人たちもいるようです。たしかに近いかもという思いともに、なんというかそれら過去の作品より「未来がない」印象があり、そうしたのっぺりとした閉じた空気感が令和を生きる人たちに響いているのかもと思ったりします。
そんなのっぺりした空気感とともに、今月の創元社メルマガをお送りいたします。(A)
>>『ナミビアの砂漠』公式サイトはこちら
 

編集者の裏×裏・・・イチオシの新刊を担当編集者の声とともにご紹介。
新刊&近刊情報・・・絶賛発売中&これから発売予定の新刊ラインナップ。
営業部だより・・・営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。
最近出た書評・・・新聞や雑誌に掲載された創元社書籍の書評情報。
セミナー情報・・・創元社が主催するセミナー・イベントのお知らせ。



 
 
╋ 編集者の裏×裏(ウラジジョウ)
イチオシの新刊を担当編集者の声とともにご紹介。


◇〈在日〉という根拠 増補新版【11/13発売】
 竹田 青嗣 著 定価3,080円(税込)
>>商品ページはこちら
 
在日朝鮮人作家の文学をとおして「生の感触」を書き表わす、在日韓国人二世であり哲学者・文芸評論家である竹田青嗣の初著作を、約30年ぶりに増補復刊。在日論の普遍的傑作。書き下ろし:自伝的あとがき(14,000字)

担当編集者より
 
本書は、在日韓国人二世であり哲学者・文芸評論家である竹田青嗣氏の初著作です。1983年に国文社より刊行され、1995年に筑摩書房より増補文庫化されたものに、「在日と対抗主義」「自伝的あとがき(14,000字)」を増補し、一部の目次順を変更のうえ、新版として刊行するものです。
 40年以上前の作品ではありますが、当事者からみた在日の状況はもちろん、現代社会の様々なレベルで現われる対抗的・差別的問題や信念対立に対しての「自分と世界との関係の仕方について」が論じられています。これらの論は、「在日」という領域を超えて、これに通じる困難をもつどんな人にも強く訴える普遍的な質を持ち得ていると感じています。多様性が謳われながらもヘイトや生きづらさ、不遇感が蔓延する今、まさに必要とされている一冊ではないでしょうか。
 全体を通して一貫した論になっていますが、お時間がないかたは、本書内の「苦しみの由来」や、故・加藤典洋氏による解説(⇒リンクはこちら)だけでもお読みいただければ幸いです。
 ご高評のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。(Y.S)

“本書でも繰り返し書かれているが、市民社会において人間は多様なアイデンティティの可能性をもち、自由に生き方を選ぶことができるというのが私の考えであり、そのような感度を支えとして、民族的覚醒という理念に寄り添えない金鶴泳の文学的な場所が、むしろ多くの在日にとっての普遍的な状況をよく表現していると思えたのである。”(「自伝的あとがき」より)

╋ 新刊&近刊情報
絶賛発売中&これから発売予定の新刊ラインナップ。
 


近代日本メディア議員列伝・8巻
石山賢吉の決算 ダイヤモンドの政治はあるか【11/8発売】
佐藤 彰宣 著 定価2,970円(税込)
詳細はこちら
ホモ・サピエンス再発見 科学が書き換えた人類の進化【11/8発売】
ポール・ペティット 著 / 篠田 謙一 監訳 / 武井 摩利 訳 定価5,280円(税込)
詳細はこちら
写真絵本はたらく はたらく製本所【11/8発売】
吉田 亮人 写真 / 矢萩 多聞 著 定価2,420円(税込)
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写真絵本はたらく はたらく図書館【11/8発売】
吉田 亮人 写真 / 矢萩 多聞 著 定価2,420円(税込)
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シリーズ「あいだで考える」2024年5冊セット【11/8発売】
最首 悟、栗田 隆子、いちむら みさこ、斎藤 真理子、古田 徹也 著 定価8,140円(税込)
詳細はこちら
PCAGIP法の実践 対人援助職を支える新しいパラダイム【11/13発売】
村山 正治 編著 / 中田 行重 編著 定価2,860円(税込)
詳細はこちら
〈子どものやる気を育てる〉シリーズ 親子でいっしょに楽しむ シュタイナーの手仕事【11/13発売】
土田 亜紀 著 定価1,760円(税込)
詳細はこちら
アルケミスト双書 イギリスの美しい野の花 名前の由来と伝承【11/13発売】
ジェラルド・ポンティング 著 / 山田 美明 訳 定価1,650円(税込)
詳細はこちら
都市整図社版火災保険特殊地図集成 戦前期東京火災保険特殊地図集成 第8巻 四谷区2/牛込区1【11/13発売】
辻原 万規彦 編 / 辻原 万規彦 解説 定価132,000円(税込)
詳細はこちら
 
叢書パルマコン・ミクロス09 インドの八月十五日 帝国の儀式と記念日から見たインド近現代史【11/13発売】
本田 毅彦 著 定価2,970円(税込)
詳細はこちら

 

 
 
╋ 営業部だより
営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。

最近の日課は小1の息子の宿題を見ること。計算カードや漢字の練習から家の手伝いまで色々な宿題がある中、ほぼ毎日のように出されるのが国語教科書の音読です。「大きな声で読めたか」、「間違えずにすらすらと読めたか」を親がチェックして音読カードに記入するのですが、時折自分自身が子どものころ読んでいた物語が出てきたりして、とても懐かしい気持ちになります。
「おばあさんがおじいさんをひっぱって—」「うんとこしょ どっこいしょ」
誰もが耳にしたことのある「おおきなかぶ」のフレーズを改めて聞いていると、自分が学んだ物語が30年以上経っても同じように教科書に載り、親しまれているということになんだか感動してしまいました。
たどたどしくも一生懸命読もうとする我が子を温かい目で見守っているつもりなのですが、チェックが厳しく、「もう少し頑張りましょう」の△印を容赦なくつける私に宿題を見られることを息子はとても嫌がっているようです。
(SY)
 
╋ 最近出た書評
新聞や雑誌に掲載された創元社書籍の書評情報。

・写真絵本 はたらく/本とこラジオ
>>ラジオはこちら

・ホームレスでいること/朝日新聞
>>書評はこちら

・隣の国の人々と出会う/ポリタスTV

・言葉なんていらない?/本チャンネル
>>動画はこちら
 
╋ セミナー情報
創元社が主催するセミナー・イベントのお知らせ。
【オンライン開催】刀装具入門セミナー

 
【オンラインセミナー】
「深い関係性 relational depth」から学ぶPCTの実践知

【オンラインセミナー】ADHDの子どもにかかわるすべての方のための
マインドフルネス実践講座

 
【解説動画】親子でできるモンテッソーリ教育とマインドフルネス

 
【オンラインセミナー】増井武士の治療的面接の世界

【オンラインセミナー】実践!心理検査
 P-Fスタディとバウムテストによる所見作成

【オンラインセミナー】現場で活かす
 トラウマインフォームドケアとガスライティング

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