大阪の出版社 創元社より、新刊・近刊情報をご案内いたします(毎月10日配信)
|
弊社の本社は大阪メトロ御堂筋線の本町駅が最寄り駅なのですが、この駅のすぐ近くに、先月、「toi books」さんという新古書店がオープンしました。昨年惜しまれつつ閉店した書店・心斎橋アセンスさんの元スタッフの方が新たに立ち上げた書店で、ネガティブな話題が語られがちな出版業界において、ひさびさに勇気づけられるニュースとなりました。 元号は変わりましたが、弊社もこの大阪という場所で、変わらない熱意をもって1冊の本を届けていければと思います。
◇編集者の裏×裏・・・当月の新刊からイチオシを担当編集者の声とともにご紹介。
◇新刊情報・・・絶賛発売中! 4月の新刊ラインナップ。
◇コラム「観る将のひとりごと」・・・創元社社長による将棋ミニコラム。
◇営業部だより・・・営業部員がお届けする、本が読まれる現場からの報告。
◇本を贈るススメ・・・「本を贈る」をテーマに、季節ごとのおすすめの本をご紹介。
◇キャンペーンのお知らせ・・・鉄道本プレゼントキャンペーンほか。
◇イベントのお知らせ・・・今月開催予定のイベント情報。
◇「創元社note部」更新情報・・・4月に公開したnote記事をお知らせ。
|
|
編集者の裏×裏(ウラジジョウ) 当月の新刊からイチオシを担当編集者の声とともにご紹介。
|
|
元号読本【5/21発売】
所功、久禮旦雄、吉野健一編著 定価(本体1,800円+税)
年号史研究の第一人者が編む、全248の日本公年号を網羅した読み物事典。改元年月日や改元理由、勧申者や出典などの各年号・元号にまつわる基本データを完備しながら、それぞれ時代に起こった歴史的な出来事をコンパクトに解説。序章に総合的なガイダンスとなる「年号・元号制度の基礎知識」を収載し、類書にはない引きやすいインデックスとするために本文デザインも工夫。平成改元後の新元号「令和」の情報もカバーした決定版。
>>詳細はこちら
|
|
|
担当編集者より
このたびの「令和」改元はいろんな意味で異例のものでした。生前退位、1か月前の新元号発表など、天皇の崩御を伴わない改元として、祝賀ムード一色になった感があります。
令和は248番目の日本公年号となりますが、元号(=年号)の歴史をひもとくと、今回のような天皇の代替わりによる「代始」改元だけでなく、災害や戦争による「災異」改元、吉兆や干支・暦による「祥瑞」「革年」改元などがありました。現行の一世一元制ではない時代の改元は、数年おき、時には数か月おきに頻繁に行われることも多く、数十年続く元号が一時代を象徴するといった現在の印象とは異なるものでした。改元を契機に、本書を通じて元号の歴史をおさらいしてみるのも一興ではないでしょうか。
元号研究の第一人者、所功先生をはじめとした執筆者の方々には、4月1日の新元号発表前後からテレビ出演などのマスコミ対応に追われる合間を縫って、執筆に尽力いただいたおかげで、何とか改元月の5月中に本書を発刊することができました。新元号「令和」の解説を収載した書籍としては第一号となるはずです。(TM)
|
|
本にまつわる世界のことば【5/23発売】
温又柔ほか著/長崎訓子イラスト 定価(本体1,600円+税)
本や読書と共に育まれてきた人々は独特のことばを作り出してきた。それらの表現は、ことばや本というものを新しい目で見るきっかけとなり、「ことばをめぐることば」の豊かさを知る機会を与えてくれる。本書は、このような「本にまつわることば」を各国語から集め、第一線で活躍する人気作家、翻訳家たちが書き下ろしたショートストーリーやエッセイと共に紹介した、本好きのための一風変わったアンソロジー。イラストは長崎訓子。
>>詳細はこちら
|
|
|
担当編集者より
世界の様々な言語にある、本にまつわる言葉を知っていますか? 例えばアラビア語の「ビント・シャファ」は直訳すると「唇の娘」。「語」や「言葉」を意味しますが、詩が重要な位置を占めるアラビア世界ならではのロマンチックな表現。ロシア語の「ビサーチ・フ・ストール」は直訳では「机の中に書く」で、小説や詩などを書いて机の中にしまっておくことを意味します。ソ連時代に、検閲を通りそうもない作品を、作家が引き出しに隠していたことからきた表現です。フランス語には動物が出てくる言葉が多いようで、我々の言う「本の虫」は、フランスでは「図書館のネズミ」となります。
まるで物語のタイトルにでもなりそうな、これらの独特な言葉を題材として、現代の実力ある小説家、翻訳家の皆さんに実際にショートストーリー(かエッセイ)を創作してもらいました。それぞれの文章には、実在の文学作品など何かの本に繋がる糸が一本ずつ(ときに二本も)盛り込まれていて、その作品を読んだことのある人はいっそう深く物語を味わえる仕掛けとなっています。またそれらの本の内容は、ささやかな種明かしとして巻末で紹介しています。
本は一冊では完結しません。一つの本は必ず別の本へと繋がっています。本だけなく音楽、映画、思想、暮らしなどジャンルの垣根を越えて、過去から未来へと繋がり合い、大海のように有機的な世界を作り出しているのです。この本に巡らされた糸をたどって、さらに多くの世界と出会ってもらえたら、これほど嬉しいことはありません。(AN)
|
|
新刊情報 ―4月の新刊より―
|
|
「市」に立つ【4/3発売】
山本志乃著 定価(本体1,800円+税)
定期市には、これからの社会を生き抜くための知恵がある――民俗学者として30年にわたり各地の市を見つめ続けてきた著者が、市に集う人々の営みとその意味を読み解く。
>>詳細はこちら
|
|
|
幸せを引き寄せる 月の満ちかけ物語【4/3発売】
前田まゆみ著・イラスト 定価(本体1,600円+税)
古来、人々が月の満ちかけに馳せた様々な思いから、多くのエピソードが生まれた。月の物語に絵本作家・前田まゆみの絵を添えて。
>>詳細はこちら
|
|
|
マンガで学ぶ対人援助職の仕事【4/17発売】
植田寿之著/青野渚漫画 定価(本体1,800円+税)
高齢者介護に携わる対人援助の専門職が、仕事仲間や地域住民と支えあい成長する姿を描く。オリジナル・ストーリーのマンガと要点解説で、専門技術の習得をめざす。
>>詳細はこちら
|
|
|
歴史を変えた50人の女性アスリートたち【4/17発売】
レイチェル・イグノトフスキー著/野中モモ訳 定価(本体1,800円+税)
近現代スポーツ史をぬりかえた女性アスリート50人の業績やパワフルな人生の物語を、イラストとともに紹介。
>>詳細はこちら
|
|
|
笑う回文教室【4/17発売】
せとちとせ著 定価(本体1,800円+税)
回文づくりは小学校国語の授業で採用され、大人にとっても頭のトレーニングになる。切れ味シャープなオリジナル作品と楽しい絵を満載し、つくり方のコツを伝授。
>>詳細はこちら
|
|
|
ユング心理学と子ども【4/17発売】
日本ユング心理学会編 定価(本体2,000円+税)
河合隼雄の生誕90周年を記念して企画された特集では、河合と深い関わりのあった心理臨床家や作家らが論考を寄せる。詩人の谷川俊太郎氏と河合俊雄氏との対談も収録。
>>詳細はこちら
|
|
|
世界一おもしろいお祭りの本【4/19発売】
ロブ・フラワーズ著/北川玲訳/八木百合子監訳 定価(本体2,000円+税)
世界の知られざるお祭りにスポットを当て、その奇抜な衣装や儀式をカラフルなイラストと紹介。親子で楽しめ、プレゼントにも。
>>詳細はこちら
|
|
|
9条入門【4/19発売】
加藤典洋著 定価(本体1,500円+税)
戦後日本の象徴として支持されてきた憲法9条の誕生と「マッカーサー」「昭和天皇」「日米安保」との相克を巡る成立初期の物語。30年来の構想を書ききった著者渾身の一作。
>>詳細はこちら
|
|
|
|
|
【コラム】観る将のひとりごと じつは大の将棋ファン!! 創元社社長による、将棋観戦が楽しくなるミニコラム。
|
観る将のプロフィール
数年前、初めて出た地元の将棋大会で幼稚園児の女の子に軽くあしらわれ、以来「観る将」専門に。唯一の得意戦法は中飛車。最近は藤井聡太七段に夢中。
GHQを打ち負かした棋士
5月1日に時代は平成から令和へと替わりました。新天皇は初めてのあいさつ冒頭、「日本国憲法にのっとり……」という言葉を述べられましたが、この日本国憲法、草案は占領軍(GHQ)が書いたものです。連合国軍最高司令官マッカーサーがホイットニー准将に命じ、民政局の弁護士グループによって一週間余りで作られたことはよく知られています。
ところでこの占領下におけるGHQの民主化政策では、日本の伝統文化が好戦的、封建的であるということを理由に、剣道や柔道、歌舞伎などが次々と禁止させられました。そしてとうとう将棋もやり玉に挙げられます。
GHQ側から意見聴取の通達が将棋連盟にあり、1947年の夏、将棋界を代表して29歳の升田幸三(のちの名人)が派遣されました。ホイットニーから次々と厳しい質問を投げかけられる升田。そして最後に「将棋界最高峰の木村名人はしばしば軍部に通って将校相手に戦術を教えていた。こんな好戦的なゲームは禁止にして当然だ」という切り札を出されました。これに対し升田は「木村名人が指導したからあんたたちが勝ったんじゃないか。俺が指導していたらあんたたちは負けていた。木村名人はあんたらの恩人に当たるんだぞ」と一撃必殺の大逆転の演説をぶちます。升田はそれから5時間、しゃべり続け、最後に「将棋は取った駒を自分の駒として使う競技だ。巣鴨に入っている戦犯たちも、これを殺さずに役立ててほしい」と言い残して帰っていったといいます。将棋が禁止競技にならなかったのは升田のおかげなのです。
ホイットニーの度肝を抜いたこの男はその後、大山康晴とともに将棋界を盛り上げて1991年に亡くなりますが、今現在も「升田幸三賞」という賞が、その年で一番の新手に与えられるということは皆さんご存知の通り。占領軍を相手に一人戦った男の生きざまは、今も将棋界の中で語り継がれています。
>>バックナンバーはこちら
|
営業部だより
|
|
平成から令和へと変わりました。
弊社には毎年刊行をしている『記念日・歳時記カレンダー』という商品があります。
見た目の変化はあまりなく気付きにくいのですが、日本記念日協会にて登録された、企業や団体の記念日を掲載しており、情報を毎回更新しています。
“誰もが知る大手企業の意外と知らない記念日”を探してみてはいかがでしょう。
2020年版は9月に発売予定です。(SK)
|
|
|
|
本を贈るススメ このコーナーでは、「本を贈る」をテーマに、季節ごとのおすすめの本をご紹介します。
|
|
誕生石をご存知ですか? 生まれた月の宝石を身に着けると幸せが訪れると言われています。5月の誕生石はエメラルドや翡翠。新緑が美しいこの季節にぴったりですね。高価な宝石やパワーストーンをプレゼントするのはちょっとためらわれるかもしれませんが、見ているだけで楽しく、佇まいもかわいらしい石の本はいかがでしょうか。『美しいアンティーク鉱物画の本』はタイトルのとおり、手彩色銅版画や多色刷石版画などの厳選された鉱物画を集めた図版集。小さめの判型で、本棚にそっと忍ばせておきたくなる一冊です。
ヴィンテージ風のラッピング用紙で包んだり、あえて表紙のイラストを見せて太めのリボンをふんわりとかけるとかわいさが増します。
■おすすめ■鉱物好き、アンティーク好きの方に
>>『美しいアンティーク鉱物画の本』の詳細はこちら
|
|
|
キャンペーンのお知らせ
|
|
|
【2】鉄道本プレゼントキャンペーン【締切間近!】
『鉄道手帳[2019年版]』についてのアンケートにお答えいただくと、抽選で10名様に、創元社より刊行されている“鉄道本”のなかからお好きな書籍を1冊プレゼントいたします(※一部対象外の書籍あり)。ご応募は5月31日まで!
>>アンケートページはこちら
|
|
|
|
イベントのお知らせ ※スケジュールや内容は変更になることがございます。
|
|
|
「創元社note部」更新情報
|
|