大阪の出版社 創元社より、新刊・近刊情報をご案内いたします(毎月10日配信)
|
立春が過ぎ、早くも暦の上では「春」になりました。新しい年、新しい手帳にも馴染んだ頃でしょうか。創元社が発行している「鉄道手帳」は、おかげさまで11年目を迎えました。日頃からご愛顧くださっている皆さまへ感謝を込めて、只今、“鉄道本”プレゼントキャンペーンを実施中です! 今回もぜひ最後までご覧ください。
|
|
|
最新の恐竜研究を知りたいすべての人に!
地球上に登場した驚くべき生き物、恐竜。本書は、ヴィクトリア朝から21世紀の最先端の化石研究まで紹介し、その謎を解き明かす。恐竜は、極端な気候条件に直面しながらも、進化によって絶対的優位に立ち、1億5000万年以上にわたり地球に君臨した。恐竜の体の構造、生態、進化、多様性、さらには白亜紀末の大量絶滅をいかに生き延び、今日の鳥類として存在するようになったか、写真や復元図とともにオールカラーで解説。
|
編集者の裏×裏(ウラジジョウ)
「私の今日のお昼ご飯は、恐竜のサンドイッチでした」と言うと、嘘だと思われる方も多いのではないでしょうか。実は、最新の恐竜研究では、鳥は恐竜だということは常識になっていて、私たちは日々恐竜と接しながら暮らしているのです。インコを飼っていれば恐竜を飼っていると言えますし、唐揚げを食べたら恐竜を食べたと胸を張って言えます。
そんな最新の恐竜研究を知ることができる『恐竜の教科書』は、イギリスの著名な恐竜研究者であるダレン・ナイシュとポール・バレットが執筆し、「ファルコンズ・アイ(ハヤブサの目)」の異名を持つ小林快次先生はじめ、発掘に研究にと世界を駆け回る若手研究者の方々が日本語版の監訳をしてくださいました。
最新研究だけではなく、その背景や歴史にも触れているので、研究の流れも理解でき、オールカラーで図版や写真がたくさんあり、見るだけでも楽しめます。小さい頃は恐竜好きでしたが、小学生の頃に得た知識で止まっていた私には、羽毛恐竜のイラストだけでも驚きの連続でした。
ずっと恐竜が好きで、鳥は恐竜だと知っているという方にも、私と同じく小さい頃は好きだったけれど最新のことは知らないという方にも、恐竜の基礎を知るのにぴったりの本です。(YM)
|
恐竜の教科書【2/26発売】
ダレン・ナイシュ、ポール・バレット著 小林快次、久保田克博、千葉謙太郎、田中康平監訳/吉田三知世訳 定価(本体4,500円+税)
|
|
|
|
新刊Pickup ―1月の新刊より―
|
|
近鉄中興の祖 佐伯勇の生涯【1/18発売】
神崎宣武著 定価(本体2,400円+税)
名伯楽・種田虎雄の薫陶を受け、異例の抜擢により48歳で社長に就任、「独裁はするが独断はしない」を信条として、名阪直通特急の実現をはじめ、近畿日本ツーリスト創立、観光地開発、近鉄パールス設立など戦後近鉄の発展の礎を築き、黄金時代を創出した佐伯勇。伝説の経営者はどのように育まれ、いかにして数々の事業を成功に導いたのか――その劇的な生涯を、民俗学者の泰斗が含蓄に富んだ筆致で浮かび上がらせる。
>>詳細はこちら
|
|
|
編集者の裏×裏(ウラジジョウ)
「佐伯天皇」「近鉄藩の殿様」「財界の暴れん坊」――戦後近鉄の黄金時代を創出し、近鉄を日本一の私鉄に育て上げた佐伯勇には、ワンマンを思わせる異名や逸話がいくつもあります。その鋭い眼光、容赦のない怒声を浴びた人は数知れず、さぞや恐れられたことでしょう。
しかし、佐伯勇はけっして強面一辺倒の人ではありませんでした。公私を厳しく区別し、節度ある「明治生まれのリベラリスト」として、経営者の孤独に耐えつつ、公のため、社員のため、あまたの英断を下してきたのです。
その一端をあらわすエピソードをここで披露したいところですが、残念ながらそこまでの紙幅はありません。
代わりに、佐伯勇の経営信条として知られ、本書の帯にも使った「独裁すれども独断せず」という言葉について、本書から少しだけ引用します。
佐伯は、何事によらず独断専行を嫌った。ひとつの決断を下す際には、それ以前にあらゆる知恵を集める。まず第一に、専門家の意見を十分に聞き、調査、研究に時間をかける。そのための金も惜しまない、とした。そして、さらに社内の意見を集める。とくに事業の直接担当者には、計画の遂行と工程の合理化を厳しく求めた、という。「策に三策なかるべからず」といい、つねに代案まで用意せよ、と要求した。(中略)しかし、いざ最終の断を下すときは、佐伯は、断固として自分で決定する。やるかやらないか、呑むか呑まないか、という決定は、会社の最高責任者である社長が、何ものにも左右されず決裁すべき、とした。
こうして、すべての結果に責任を負うのです。
優れた経営者というのは概してこういうもので、当たり前のことなのかもしれません。あるいは逆に、いまの時代にはそぐわないという意見もあるかもしれません。
けれども、余人の評価がどうあれ、私はその周到さと覚悟に畏敬の念を覚えます。鉄道事業をはじめ、佐伯が手がけた事業は大規模なものが多く、失敗すれば近鉄の屋台骨がゆらぎ、多くの社員とその家族が路頭に迷う羽目になります。どれほど苦しかったでしょう、そして成功した時はどれほど嬉しかったでしょう。
本書では、佐伯勇の生き様と戦後近鉄の歩みが重ね合わせて語られます。民俗学の第一人者である神崎宣武先生による筆致は含蓄に富み、ひとり佐伯のことのみならず、近鉄グループの軌跡、ひいては同時代に生きた日本人の人生の知恵と味わいを行間から感じることができるでしょう。
最後になりましたが、本書は河出書房新社さんから1992年に刊行された『経営の風土学 佐伯勇の生涯』を復刊したものです(若干の追補があります)。四半世紀ぶりに復刊した本がどれほどの読者を集めるかは未知数ですが、いったん本書を読みだされたならば、きっとご満足いただけるものと思います。佐伯勇の生涯は、それほどに濃密で、あらためて振り返る価値があると、私は固く信じています。(S.D.)
|
|
精神科医が教える 忘れる技術【1/15発売】
岡野憲一郎著 定価(本体1,400円+税)
PTSDを引き起こす外傷記憶、恨みや罪悪感、うつ病や強迫神経症、依存や中毒など、あなたの心をいつまでも蝕む、思い出すのもつらい過去や苦しい症状、頭にこびりついた記憶や心をかき乱す感情――こうした「忘れられないこと」を上手に「忘れる」ための具体的な方法をベテラン精神科医が説く。人が遭遇するさまざまな「忘れられない」ケースを紹介するほか、「忘れることができない」メカニズムを脳と心の両面から解き明かす。
>>詳細はこちら
|
|
|
編集者の裏×裏(ウラジジョウ)
交通事故に遭った人に「体が弱かったからケガをしたんだ」「鍛えておけば防げたのに」と言う人がどれくらいいるでしょうか? 不思議なのは「心の傷」については、そうした言説がまかり通ることです。体と同様に心も、ダメージを受ければ傷つきます。本書が言うところの「忘れられない記憶」とは「深い心の傷」のことです。この本には“絆創膏”から“通院”まで、具体的な傷の治し方が載っています。歯をくいしばって耐えても、自分を責めても、心の傷は治りません。適切な治療へ向かうきっかけをこの本から得ていただけると嬉しく思います。「もう苦しまなくていい」のです。(H)
|
|
きみは、きみのままでいい【1/15発売】
P・オニール著/渡辺滋人訳 定価(本体1,600円+税)
〈おたすけモンスター〉シリーズの第二弾。7歳から11歳くらいの子どもが自分自身の価値に気づき、自信と誇りをもてるよう工夫されている実践的ワークブック。
>>詳細はこちら
|
|
|
東洋的瞑想の心理学【1/18発売】
C・G・ユング著/湯浅泰雄、黒木幹夫訳 定価(本体3,500円+税)
ユングの東洋思想・宗教論文の集大成が待望の復刊。チベット死者の書の心理学など六論文からなり、訳者解説と詳しい訳注付。東洋思想を再発見するためのよき導きの書。
>>詳細はこちら
|
|
|
心理療法の光と影【1/18発売】
A・グッゲンビュール=クレイグ著/樋口和彦、安溪真一訳 定価(本体3,000円+税)
援助専門家の必読文献待望の復刊。ユング心理学の立場から被援助者との力関係を解明し、援助者に潜む影や悪の問題に光をあてる。
>>詳細はこちら
|
|
|
心の援助にいかす 精神分析の治療ポイント【1/18発売】
平井孝男著 定価(本体2,500円+税)
治療ポイントシリーズ第7弾。言語化、抵抗、転移、逆転移、防衛に焦点を合わせ、多くの事例を使い、精神分析から得られる治療のエッセンスを対話形式で読みやすく解説。
>>詳細はこちら
|
|
|
ひと目でわかる食べ物のしくみとはたらき図鑑【1/18発売】
北村真理、屋良佳緒利監修/千葉喜久枝訳 定価(本体2,800円+税)
見開きでまとまった簡潔な構成と、適度にデフォルメされたイラストで、日々の生活の核となる「食」について幅広いトピックから見渡せる、今までにないビジュアル図鑑。
>>詳細はこちら
|
|
|
幸せになりたい女性のためのマインドフルネス【1/29発売】
ヴィディヤマラ・バーチ、クレア・アーヴィン著/佐渡充洋監訳/浦谷計子訳 定価(本体2,600円+税)
多忙な現代女性のためのマイドフルネス入門書。1回10分の瞑想で心を落ち着かせ、自分らしさを取り戻す。音声は創元社HPからDLできる。
>>詳細はこちら
|
|
|
|
【コラム】観る将のひとりごと じつは大の将棋ファン!! 創元社社長による、将棋観戦が楽しくなるミニコラム。
|
観る将のプロフィール
5年前、初めて出た地元の将棋大会で幼稚園児の女の子に軽くあしらわれ、以来観る将専門に。唯一の得意戦法は中飛車。最近は藤井聡太七段に夢中。
今一番強い棋士は誰か?
将棋界で今一番強いのは誰なのか。これが10年ほど前の問いなら、誰に聞いても答えは「羽生善治」となっていたでしょう。しかし今この問いを投げかけると、多様な答えが返ってくるはずです。豊島二冠なのか、佐藤名人なのか、広瀬竜王なのか、それとも藤井七段?
持っているタイトルがみんな違うし、同列に論じることも出来ません。しかし、そんな棋士たちの実力を計るための指標としてレーティングというやり方があります。これはチェス界の棋力判定方式を将棋界に導入したものです。仕組み自体は複雑なのでご紹介しませんが、比較的公平な見方が出来るようです。
2019年2月7日現在のレーティングトップは現在15連勝中の渡辺明棋王で1897点、以下広瀬竜王、豊島二冠と続き、4位に藤井七段が入ってきます。どうですか、この順位。なるほどね、とうなずきたくなりませんか。レーティングは毎日動きますので、これが絶対ではありませんが、将棋を見る方の楽しみとしては、このレーティングの順番が、野球の打率や打点のベストテンを見る時のような楽しみを与えてくれます。
>>バックナンバーはこちら
|
|
鉄道本プレゼントキャンペーンのお知らせ
|
2008年より毎年発行している『鉄道手帳』は、おかげさまで2019年版をもって11年目を迎えました。いつもご愛用いただいている皆さまへ感謝を込めて、プレゼントキャンペーンを実施いたします。
特設サイトより『鉄道手帳[2019年版]』についてのアンケートにお答えいただくと、抽選で10名様に、創元社より刊行されている“鉄道本”のなかからお好きな書籍を1冊プレゼント! ぜひふるってご応募ください。※一部対象外の書籍もございます。
応募期間:2019年5月31日まで
|
|
|
|
営業部だより
|
書店で見かけるPOPやパネル、出版社で手作りすることもしばしばで、描いたり、切ったり、貼り付けたりと、図画工作のような時間が時おりございます。そんな拡材づくりのひとコマを、七つ道具とともにパチリ。ぜひPOPやパネルにも目を留めていただけると嬉しいです!(I)
|
|
|
|